シェパードの性格と飼い方|警察犬なのに甘えん坊な素顔と家族との相性

朝、目が覚めると、ベッドの脇で大きな体を丸めて眠っているシェパードと目が合います。その瞬間、しっぽを大きく振りながら「おはよう」と言わんばかりに顔を近づけてくる。

警察犬として活躍する凛々しい姿からは想像できないかもしれませんが、家族の前で見せるシェパードの甘えん坊な表情は、この犬種を知る人だけの特権です。

休日の公園では、一緒に走り回る子どもたちをそっと見守りながら、ときおり「大丈夫?」と言うように近づいてきます。夜、ソファでくつろいでいると、気づけば足元にどっしりと座り込んで、「ここにいるよ」と安心させてくれます。

シェパードとの暮らしは、頼もしさと愛おしさが同居した特別な日々です。

でも、「自分にちゃんと飼えるだろうか」「大型犬だし、しつけが大変では?」と不安を感じる方も多いかもしれません。

たしかにシェパードは運動量も必要ですし、しっかりとした信頼関係を築くことが大切です。けれど、それは決して「難しい」ということではありません。彼らが持って生まれた能力を理解し、一緒に成長していけば、きっとあなたにとって最高のパートナーになってくれます。

この記事では、シェパードの性格の特徴から日々の飼い方、他のペットや子どもとの相性まで、これから家族に迎えようと考えている方が安心できる情報をお届けします。一歩ずつ、一緒に考えていきましょう。

シェパードってどんな犬?名前の由来から歴史・体の特徴まで

「シェパード」ってどういう意味?名前に込められた役割

「シェパード(Shepherd)」という名前を直訳すると、「羊飼い」という意味になります。

ドイツ語では「ドイチャー・シェーファーフント(Deutscher Schäferhund)」、つまり「ドイツの牧羊犬」と呼ばれています。

【シェパードの名前と役割】

項目内容
英語名Shepherd(シェパード)= 羊飼い
ドイツ語名Deutscher Schäferhund(ドイツの牧羊犬)
元々の仕事羊の群れを守り、導く牧羊犬
現代の役割家族という「群れ」を見守り、守る家庭犬

この名前が示す通り、シェパードはもともと羊の群れを守り、導くために生まれた犬種です。

19世紀末のドイツで、理想的な牧羊犬を目指して改良が重ねられました。羊を外敵から守りながら、群れがバラバラにならないよう見守る。そんな「守護者」としての役割が、彼らの名前の由来になっています。

現代では羊を守る仕事はほとんどありませんが、この「群れを守る」という本能は、今も家庭犬として受け継がれています。

シェパードにとって、飼い主さんやその家族は「守るべき群れ」そのもの。だからこそ、家族のそばにいたがり、何かあれば真っ先に反応しようとするのです。

子どもが公園で遊んでいるときに周囲を警戒したり、夜に物音がすると玄関に向かって確認しようとしたり。

そうした行動は、決して神経質なのではなく、「家族を守りたい」という牧羊犬の本能から来ているものです。

この名前に込められた「守る役割」を知ると、シェパードの行動がより愛おしく感じられるのではないでしょうか?

警察犬としてお馴染みのシェパード|日本での歴史と活躍

警察犬としてお馴染みのシェパード|日本での歴史と活躍

シェパードといえば、多くの方が警察犬としての姿を思い浮かべるのではないでしょうか。

日本でシェパードが本格的に活躍し始めたのは、昭和7年(1932年)のことです。

当時、東京神田に「社団法人帝国軍用犬協会」という組織が設立され、シェパードは「S犬」という分類で、エアデール・テリアやドーベルマンと並ぶ主要な使役犬として位置づけられました。

【日本におけるシェパードの歴史】

時代出来事シェパードの役割
1932年(昭和7年)社団法人帝国軍用犬協会設立軍用犬・警察犬として本格導入
1960年代嘱託警察犬制度の整備・強化一般家庭でも育てられる警察犬へ
1977年(昭和52年)ドラマ『刑事犬カール』放送家庭に「知性」と「忠誠心」のイメージ定着
現代家庭犬としても人気家族を守るパートナーへ進化

当初は軍事的な任務を担う「装備」に近い存在でしたが、戦後になると警察犬としての役割が中心になっていきます。

特に注目すべきは、1960年代にかけて全国の警察で整備・強化された「嘱託警察犬制度」です。

これは、一般の飼い主さんが育てたシェパードを警察が非常勤で採用する仕組みで、シェパードが「家庭で愛情を受けながら、社会の役に立つ」という新しいスタイルを確立しました。

そして、昭和52年(1977年)に放送されたドラマ『刑事犬カール』は、日本中にシェパードブームを巻き起こします。

主人公の警察犬カールが事件を解決する姿は、「賢くて頼もしい」というシェパードのイメージを決定づけました。

その一方で、ドラマの中でパートナーの婦警さんに甘える姿も描かれ、「強さと優しさを併せ持つ犬」として多くの人の心を掴んだのです。

こうして、シェパードは軍用犬から警察犬、そして家庭犬へと役割を変えながら、日本社会の中で愛され続けてきました。

今では「家族を守るパートナー」として、その知性と忠誠心が家庭の中で静かに輝いています。

シェパードの見た目と体の特徴|大型犬ならではの頼もしさ

シェパードの体格は、オスで30〜40kg、メスで22〜32kg程度と、しっかりとした大型犬サイズです。

引き締まった筋肉質の体つきと、ピンと立った耳。そして、肩から後ろ足にかけてなだらかに傾斜する背中のラインは、シェパードならではの独特のシルエットを作り出しています。

【シェパードの体の特徴】

項目内容
体重オス30〜40kg、メス22〜32kg
体高オス60〜65cm、メス55〜60cm
被毛ダブルコート(硬い上毛と密度の高い柔らかい下毛)
運動能力時速40〜50kmで走れる高い瞬発力と持久力
特徴的な姿勢肩から後ろ足にかけてなだらかに傾斜したライン

この大きな体格は、ただ迫力があるだけでなく、実際の運動能力の高さにもつながっています。

シェパードは時速40〜50kmほどの速さで駆け抜けることができ、瞬発力と持久力を兼ね備えています。公園でボール遊びをすれば、あっという間に駆けていく姿に驚くかもしれません。

また、シェパードの被毛は「ダブルコート」と呼ばれる二層構造になっています。

硬くまっすぐな上毛(オーバーコート)が外側の刺激から体を守り、柔らかく密度の高い下毛(アンダーコート)が体温調節の役割を果たしています。そのため、春と秋の換毛期にはかなりの量の毛が抜けますが、これは健康な証でもあります。

ただ、だからこそ大切なのが、この力強さを正しく導くための「ルール作り」です。

30kg以上の体が全力で引っ張れば、大人でもバランスを崩してしまうことがあります。だからこそ、子犬の頃から「リードを引っ張らない」「飛びつかない」といった基本的なマナーを教えることが、家族全員の安全と、シェパード自身の幸せにつながります。

大きな体は、家族にとっての「頼もしさ」そのもの。

その能力を最大限に活かしながら、安心して暮らすための土台を一緒に作っていきましょう。

▶︎参考【ジャパンケネルクラブ】ジャーマン・シェパード・ドッグ

シェパードの性格の違い|オス・メス・成長段階でどう変わる?

シェパードの魅力は、なんといっても「強さと甘え」という二面性にあります。

外では凛々しく、家族を守ろうとする頼もしさを見せる一方で、家の中では飼い主さんのそばにぴったりと寄り添って、まるで子犬のように甘えてくる。このギャップこそが、シェパードと暮らす醍醐味です。

ただ、オスとメス、そして成長段階によって、その「甘え方」や「頼もしさの出し方」には違いがあります。

オスは飼い主さんへの依存度が高く、いつも一緒にいたがる傾向があります。一方、メスは少し自立心が強く、自分のペースを大切にする子が多いです。

また、子犬の頃は好奇心いっぱいでエネルギッシュですが、成犬になるにつれて落ち着きが出てきて、飼い主さんの指示を待つ姿勢が安定していきます。

オスとメス、それぞれの傾向を知っておくことで、迎え入れた後の接し方や暮らし方のイメージが持ちやすくなります。

ここからは、オス・メス・成長段階それぞれの性格の特徴を、具体的に見ていきましょう。

オスのシェパードは甘えん坊?愛情表現の傾向をチェック

「シェパードのオス」と聞くと、体も大きくて力強いイメージがあるかもしれません。

でも実際に暮らしてみると、その屈強な見た目とは裏腹に、飼い主さんへの依存度がとても高く、いつも一緒にいたがる「デレデレ」な甘えん坊であることに驚く方が多いです。

【オスのシェパードの性格傾向】

項目特徴
甘え方飼い主さんのそばにぴったりと寄り添う。常に視界に入りたがる
愛情表現顔を舐める、体を擦りつける、じっと見つめるなど積極的
縄張り意識家や家族を守ろうとする意識が強い。見知らぬ人には警戒心を示す
所有欲おもちゃや食べ物に対する執着がやや強い傾向
去勢による変化去勢することで攻撃性や縄張り意識が和らぎ、より穏やかに

オスのシェパードは、ソファでくつろいでいるとすぐに横に来て体を寄せてきたり、家事をしているとキッチンの入り口でじっと待っていたり。

「飼い主さんと離れたくない」という気持ちが、行動のあちこちに現れます。これは甘えん坊というより、むしろ「あなたを守りたい」という使命感の裏返しでもあるのです。

ただ、オスは縄張り意識や所有欲が強く出ることもあります。

散歩中に他の犬とすれ違うときに吠えたり、自分のおもちゃを守ろうとしたり。こうした行動は、未去勢のオスに特に見られやすい傾向です。

去勢手術を適切な時期に行うことで、こうしたホルモン由来の行動が和らぎ、より穏やかで家族と過ごしやすい性格になることが知られています。

外では頼もしく、家では甘えん坊。そのギャップを楽しめる方には、オスのシェパードは最高のパートナーになってくれます。

▶︎参考【環境省】飼い主の方やこれからペットを飼う方へ

メスのシェパードに見られやすい落ち着きと自立した性格

オスが「いつも一緒にいたい」タイプだとすれば、メスは「適度な距離感を保ちたい」タイプと言えるかもしれません。

メスのシェパードは、オスに比べて独立心があり、自分のペースを大切にする傾向があります。甘えてくることももちろんありますが、「今は一人でいたい」という気分のときは、自分からクレートやお気に入りの場所に移動することも。

【メスのシェパードの性格傾向】

項目特徴
甘え方自分が甘えたいときに寄ってくる。やや気分にムラがある
愛情表現控えめで落ち着いている。オスほど積極的ではない
縄張り意識オスよりも穏やか。警戒心はあるが過剰反応は少ない
自立心一人でいる時間も平気。留守番が比較的得意
体格での利点オスより小柄で制御しやすく、初心者にも推奨される

メスのシェパードは、感情の起伏が穏やかで、トレーニング中も集中力が高いと言われています。

オスのように興奮しすぎて指示が耳に入らない、ということが少なく、落ち着いて飼い主さんの言葉を待つ姿勢が見られます。

また、体格的にもオスより一回り小柄なため、散歩中の引っ張りや飛びつきなど、力のコントロールがしやすいという利点があります。

特に初めて大型犬を飼う方や、力に自信がない方には、メスのシェパードが推奨されることが多いです。

ただし、メスには発情期(ヒート)があり、年に2回ほど出血を伴う期間があります。この時期は散歩コースや他の犬との接触に気を配る必要があるため、避妊手術を検討する飼い主さんも少なくありません。

オスのような「ベッタリ甘えん坊」ではないけれど、静かに寄り添ってくれる頼もしさ。

そんな落ち着いた関係を求める方には、メスのシェパードがぴったりかもしれません。

子犬・成犬・シニア期|成長とともに深まるシェパードの性格

シェパードは、成長するにつれて性格が大きく変化していく犬種です。

子犬の頃は好奇心いっぱいでエネルギッシュ。成犬になると落ち着きが出てきて、飼い主さんの指示を待つ姿勢が安定します。そしてシニア期には、静かに寄り添ってくれる穏やかなパートナーへと変わっていきます。

【成長段階ごとの性格の変化】

成長段階年齢の目安性格の特徴
子犬期生後〜1歳半好奇心旺盛で活発。何にでも興味を示し、遊びたがる
成犬期1歳半〜7歳落ち着きが出て、指示待ちの姿勢が安定。作業意欲が最も高い
シニア期7歳以降穏やかで静か。体力は落ちるが、信頼関係は最も深まる時期

子犬の頃のシェパードは、まるで小さな暴れん坊です。

家中を駆け回り、何でも噛んでみて、じっとしていることがありません。でもこの時期こそ、「仕事(コマンド)」を教える絶好のチャンスです。

シェパードは「何かを学ぶこと」「褒められること」に喜びを感じる犬種なので、座れ、待て、といった基本的なコマンドを遊びの一部として教えていくと、驚くほど早く覚えていきます。

成犬期に入ると、子犬の頃のバタバタした感じが落ち着いてきます。

飼い主さんの顔を見て「次は何をすればいい?」と尋ねるような目で見つめてくる姿が増えてきます。この「指示待ち」の姿勢こそ、シェパードが本来持っている作業犬としての本能です。

散歩中も、勝手に走り出すのではなく、飼い主さんのペースに合わせて歩くようになります。

そしてシニア期。体力は落ちますが、飼い主さんへの信頼と愛情は最も深まる時期です。

激しく遊ぶことは減りますが、そばに静かに座って、ただ一緒にいることを喜んでくれます。長年積み重ねてきた信頼関係が、言葉がなくても伝わる瞬間です。

どの段階でも共通しているのは、シェパードは「役割」を与えられることで輝くということ。

子犬には「学ぶ楽しさ」を、成犬には「仕事をする誇り」を、シニアには「そばにいる安心感」を。それぞれの時期に合った接し方をすることで、生涯を通じて深い絆を育てていけます。

シェパードの飼い方の基本|しつけ・散歩・留守番のコツ

シェパードとの暮らしで最も大切なのは、「温かい信頼関係」を築くことです。

力で押さえつけるのではなく、お互いを尊重しながら、一緒にルールを作っていく。そんな関係性こそが、シェパードの能力を最大限に引き出し、家族全員が安心して暮らせる土台になります。

シェパードにとって、しつけやトレーニングは「矯正」ではなく「知的な遊び」です。

彼らは学ぶことが大好きで、飼い主さんに褒められることに喜びを感じます。だからこそ、日々の散歩や留守番も、ただの「やらなきゃいけないこと」ではなく、一緒に楽しむコミュニケーションの時間として考えていきましょう。

ここからは、しつけ・散歩・留守番という3つの柱について、具体的なコツをお伝えしていきます。

どれも特別なことではありません。毎日の積み重ねが、シェパードとの深い絆を育ててくれます。

しつけの基本|シェパードが喜ぶトレーニング方法

シェパードのしつけで最も大切なのは、褒めて伸ばす「陽性強化」という考え方です。

叱ったり、体罰を使ったりすると、賢いシェパードは「飼い主さんは怖い存在」と学習してしまいます。その結果、警戒心が攻撃性に転化してしまうリスクがあるため、絶対に避けなければなりません。

【基本コマンドと教え方のポイント】

コマンド目的教え方のコツ
座れ(シット)興奮を落ち着かせる基本姿勢おやつを鼻先から頭上に動かし、自然にお尻が下がったら褒める
伏せ(ダウン)より深いリラックス状態を作る座った状態からおやつを床に向けて誘導。できたらすぐ褒める
待て(ステイ)衝動的な行動を抑える訓練最初は1秒から。徐々に時間を延ばし、成功体験を積み重ねる
おいで(カム)緊急時の呼び戻しに不可欠呼んだら必ず褒める。叱るために呼ばない
ついて(ヒール)散歩中の引っ張り防止飼い主の横を歩けたら褒める。引っ張ったら立ち止まる

シェパードは「このコマンドに従ったら、良いことが起きた」という経験を積むことで、驚くほど早く学習します。

たとえば「座れ」ができたら、すぐにおやつをあげて「すごいね!」と声をかける。この「コマンド→成功→報酬」のサイクルを繰り返すことで、シェパードは飼い主さんの指示を聞くこと自体が楽しいと感じるようになります。

特に大切なのは、30kgを超える体を制御するための安全装置として、しつけを位置づけることです。

散歩中に急に走り出したり、来客に飛びついたりすることは、シェパードの体格では大きな事故につながりかねません。だからこそ、「待て」や「ついて」といったコマンドは、家族全員の安全を守るための必須スキルなのです。

トレーニングは「厳しい修行」ではありません。

シェパードにとっては、飼い主さんと一緒に頭を使って遊ぶ、楽しい時間です。毎日少しずつ、遊びの延長として取り組んでいきましょう。

▶︎参考【環境省】飼い主の方やこれからペットを飼う方へ

散歩と運動|量より質を大切にする理由

シェパードには、たっぷりとした運動が欠かせません。

理想的な運動量は、1日2回、各1時間程度の散歩と言われています。ただ、ここで大切なのは「ただ歩けばいい」というわけではないということです。

【運動不足のサインと対策】

サイン具体的な行動対策
破壊行動家具やクッションを噛む、掘る散歩の時間を延ばす、知育玩具を与える
無駄吠え理由なく吠え続ける散歩中にトレーニングを組み込み、頭を使わせる
落ち着きがない家の中をウロウロする、飼い主にしつこく構うボール遊びなど、瞬発力を使う遊びを追加
食欲不振いつものご飯を残すストレスが原因の場合も。散歩コースを変えてみる
夜鳴き夜中に吠えたり、そわそわする日中の運動量を増やし、精神的な疲労を促す

シェパードにとって、散歩は「体を動かす時間」であると同時に、「頭を使う時間」でもあります。

ただ歩くだけでは、彼らの高いスタミナを消費しきれないことがあります。そこでおすすめなのが、散歩の途中に「脚側行進(飼い主の横をぴったりと歩く)」や「待て」といったトレーニングを織り交ぜることです。

たとえば、信号待ちのときに「座れ」を指示する。公園のベンチで「伏せ」をさせて、少し待たせてから「よし」で解放する。

こうした小さなトレーニングを積み重ねることで、シェパードは肉体的な疲労よりも、精神的な充足感(仕事をした感覚)を得ることができます。そして、この充足感こそが、家の中での穏やかさにつながるのです。

散歩から帰ってきたシェパードが、静かに伏せをして休んでいる姿。

それは「疲れた」のではなく、「今日も良い仕事ができた」という満足感の表れです。量より質を意識した散歩で、シェパードの心も体も満たしてあげましょう。

▶︎参考【公益社団法人 日本警察犬協会】ドイツ シェパード

留守番の教え方|甘えん坊なシェパードとの距離感

シェパードは甘えん坊な性格ゆえに、飼い主さんと離れることに強いストレスを感じる犬種です。

特にオスは、孤独を最大のストレスと感じる傾向があります。

留守番中に吠え続けたり、家具を壊したりする問題行動の多くは、この「分離不安」が原因です。

【留守番トレーニングのステップと工夫】

ステップ時間の目安具体的な方法
Step1:短時間から数分別の部屋に移動し、すぐ戻る。吠えなければ褒める
Step2:徐々に延ばす10分〜30分外出の準備をして玄関を出るが、すぐ戻る
Step3:本格的な外出1時間〜実際に外出。帰宅時は静かに。大げさに喜ばない
知育玩具の活用留守番中コングなどにおやつを詰めて、一人でも楽しめる工夫
環境設定留守番中窓の目隠し、カーテンで外の刺激を遮断

留守番トレーニングで大切なのは、「必ず帰ってくる」という事実を学習させることです。

最初は数分だけ別の部屋に行き、すぐに戻る。これを繰り返すことで、シェパードは「飼い主さんはいなくなっても、必ず戻ってくる」と理解していきます。

また、外出前に「行ってくるね」と大げさに声をかけるのは逆効果です。

帰宅時に「ただいま!会いたかった!」と大騒ぎするのも同じです。外出と帰宅を「特別なイベント」にしてしまうと、シェパードの不安がかえって高まります。

できるだけ淡々と、何気なく出かけて、何気なく帰る。

この自然な流れが、留守番への不安を和らげます。

留守番中の環境設定も重要です。

シェパードは警戒心が強いため、窓の外を通る人や車に反応して吠え続けることがあります。

窓に目隠しをしたり、カーテンを閉めたりして、外の刺激を遮断することで、無駄な警戒心を緩和できます。

また、知育玩具(コングなど)におやつを詰めて与えることで、一人でも楽しめる時間を作ってあげましょう。

甘えん坊なシェパードだからこそ、少しずつ「一人の時間」にも慣れてもらう。

それは冷たいことではなく、シェパード自身が安心して暮らすための、大切な練習です。

シェパードと家族やペットの相性|安心して暮らすためのポイント

シェパードを家族に迎えるとき、「すでにいるペットと仲良くできるかな?」「子どもと一緒でも大丈夫?」と心配になる方も多いのではないでしょうか。

シェパードには、「動くものを追う本能」と「群れを守る意識」という2つの特性があります。

この2つを理解しておくことで、他のペットや子どもとの暮らしを、安心してスタートできるようになります。

まず、他の犬との相性について。

シェパードは社交的な犬種ですが、エネルギーレベルが合わない相手や、コミュニケーションの取り方が曖昧な犬種とは、うまくいかないこともあります。

猫との暮らしも可能ですが、鍵を握るのは「逃げない猫」を選ぶことです。

猫が恐怖で走って逃げると、シェパードの追跡本能が刺激されてしまうため、動じない性格の猫種を選ぶことが成功の秘訣です。

そして子どもとの相性。

シェパードは子どもを「守るべき存在」として認識する能力を持っていますが、大きな体ゆえに、安全なルール作りは欠かせません。

ここからは、犬・猫・子どもそれぞれとの相性について、具体的に見ていきましょう。

シェパードと他の犬との相性|どんな犬種と仲良くなれる?

シェパードが他の犬と仲良く暮らせるかどうかは、「エネルギーレベルの等価性」と「社会的シグナルの明確さ」がポイントになります。

つまり、遊びの激しさが同じくらいで、お互いの「遊ぼう」「もうやめて」というサインがはっきり伝わる相手だと、うまくいきやすいということです。

【犬種別の相性マトリクス】

犬種相性理由
ラブラドール・レトリバー誰にでも友好的で、シェパードの警戒心を和らげる「社会的緩衝材」
ゴールデン・レトリバー争いを避ける穏やかさで、平和な関係を築きやすい
シベリアン・ハスキーエネルギーレベルが同等で、互いに疲れさせ合える遊び相手
ボーダーコリー知能は高いが、互いに牧羊し合おうとして神経質になる場合も
チワワ・ヨーキー小さすぎて、シェパードの追跡本能を刺激するリスクあり
土佐犬・ピットブル×喧嘩が深刻化しやすく、多頭飼いは推奨されない

承知しました!犬種名を太字にします。


✍️ 修正版(犬種名を太字化)

シェパードと他の犬との相性|どんな犬種と仲良くなれる?

シェパードが他の犬と仲良く暮らせるかどうかは、**「エネルギーレベルの等価性」「社会的シグナルの明確さ」**がポイントになります。

つまり、遊びの激しさが同じくらいで、お互いの「遊ぼう」「もうやめて」というサインがはっきり伝わる相手だと、うまくいきやすいということです。

【犬種別の相性マトリクス】

犬種相性理由
ラブラドール・レトリバー誰にでも友好的で、シェパードの警戒心を和らげる「社会的緩衝材」
ゴールデン・レトリバー争いを避ける穏やかさで、平和な関係を築きやすい
シベリアン・ハスキーエネルギーレベルが同等で、互いに疲れさせ合える遊び相手
ボーダーコリー知能は高いが、互いに牧羊し合おうとして神経質になる場合も
チワワ・ヨーキー小さすぎて、シェパードの追跡本能を刺激するリスクあり
土佐犬・ピットブル×喧嘩が深刻化しやすく、多頭飼いは推奨されない

ラブラドール・レトリバーゴールデン・レトリバーは、シェパードにとって理想的なパートナーです。

ラブラドールは誰に対しても友好的なので、神経質になりがちなシェパードが「この相手は安全だ」と学習しやすくなります。ゴールデンは争いを好まず、シェパードが多少強く出ても受け流してくれる穏やかさがあります。

シベリアン・ハスキーは、エネルギーレベルがシェパードと同等です。

ドッグランで全力で走り回り、家の中ではプロレスごっこ。互いを完全に疲れさせることができるため、問題行動の予防にもつながります。

一方、避けたいのは超小型犬との組み合わせです。

チワワヨーキーなど、体重5kg以下の犬種は、シェパードの「動くものを追う本能」を刺激してしまう可能性があります。シェパードに悪気はなくても、体格差が大きすぎるため、事故のリスクを完全には排除できません。

また、土佐犬ピットブルなど、闘争心の強い犬種との多頭飼いも推奨されません。

万が一喧嘩になった場合、互いに譲らず、深刻な怪我につながる恐れがあります。

多頭飼いを考えるなら、シェパードと同じくらいの体格で、性格が穏やかな犬種を選ぶことが、安心への近道です。

シェパードと猫は一緒に暮らせる?相性のポイントと注意点

シェパードと猫の共生で最も大切なのは、「逃げない猫」「動じない猫」を選ぶことです。

猫が恐怖で走って逃げると、シェパードの「動くものを追う本能」が刺激されてしまいます。逆に、猫が堂々としていて逃げなければ、シェパードは「追いかける対象」として認識しなくなります。

【猫との共生安全ルール】

ルール目的具体的な方法
キャット・ハイウェイの設置猫の逃げ場を確保棚やキャットタワーで、床に降りずに移動できる高所通路を作る
「Leave It(やめ)」の徹底猫への執着を止める猫を紹介する前に、完璧な静止コマンドを習得させる
段階的な対面急な接触を避ける最初はケージ越し、次にリード付き、最後に自由にする
食事場所の分離資源防衛を防ぐ猫のご飯は高い場所に置き、犬が届かないようにする
猫の爪は定期的にカット犬への傷つけ防止猫が犬を引っ掻くことで、犬の防衛本能を刺激する事故を防ぐ

相性の良い猫種の傾向として、活動的で物怖じしない性格の子が挙げられます。

たとえばアビシニアンは好奇心旺盛で、シェパードが近づいても逃げずに自ら匂いを嗅ぎに行く勇敢さを持つ個体が多いです。また、身体能力が高く、キャットタワーの上を自在に移動できるため、犬の手が届かない「安全圏」を確保できます。

バーマンも、比較的シェパードとの暮らしに馴染みやすい傾向があります。

追いかけられる遊び(鬼ごっこ)を楽しむ個体もおり、シェパードが追いかけても遊びとして受け入れてくれることがあります。

ブリティッシュ・ショートヘアは、独立心が強く落ち着いた気質の個体が多いため、犬に対して過剰に反応せず、静観する傾向があります。

「無視を決め込む」タイプなので、シェパードにとっても「反応しない物体」として認識され、興味の対象外になりやすいです。

ただし、猫種よりも個々の性格を重視することが大切です。

どんな猫種であっても、キャット・ハイウェイ(高所の通路)の設置は必須です。逃げ場のない猫は反撃に転じ、犬の防衛本能(噛みつき)を誘発する恐れがあります。

猫が安心して逃げられる環境を整えることが、共生の絶対条件です。

シェパードと猫の暮らしは不可能ではありません。

正しい準備と、猫の性格をしっかり見極めることで、穏やかな共存が実現できます。

シェパードと子どもの相性|守護者としての資質を活かす

シェパードは、子どもを「守るべき存在」として認識する能力を持っています。

2歳児並みの知能を持つシェパードは、相手のサイズや動作の不器用さから、幼児を「弱い存在」と判断します。

そして、接触をソフトにする行動を見せることがあります。大人にはぐいぐい甘えてくる子でも、赤ちゃんの前では伏せをして、優しく見守る姿が見られます。

【子どもとの安全ルール一覧】

ルール目的具体的な方法
「マテ」の権限を子どもに犬に「子どもが上位」と認識させる大人の監督下で、子どもに「オスワリ」「マテ」を言わせ、成功したらおやつを渡す
食事中・睡眠中は近づかない資源防衛本能の回避犬が食事中やクレートで寝ているときは、絶対に子どもを近づけない
「木」になる訓練興奮した犬の飛びつき防止犬が興奮したら、子どもは腕を組んで立ち止まり、足元を見つめる
尻尾・耳を引っ張らない突発的な反撃防止子どもに「優しく触る」を教え、犬が嫌がるサインを見逃さない
10歳未満は必ず大人が監督予期せぬ事故の防止「子守犬」を過信せず、子どもと犬だけにしない

シェパードには、牧羊犬由来の**「群れをまとめようとする本能」**があります。

公園で子どもが遊んでいるとき、シェパードはその周囲を旋回したり、見通しの良い場所に陣取って周囲を警戒したりします。

これは攻撃性ではなく、子どもを群れの一部として認識し、見守ろうとする本能の表れです。

ただし、大きな体ゆえに、安全なルール作りは欠かせません。

シェパードが悪意なく尻尾を振っただけでも、小さな子どもは転んでしまうことがあります。

また、子どもが走り回ると、シェパードの「牧羊本能」が刺激され、踵を軽く噛んで誘導しようとすることも。

こうした行動は本能であり、悪意ではありません。だからこそ、子どもにも犬にも、安全なルールを教えることが大切です。

子どもには「犬が食べているときは透明人間になる」「犬が寝ているときはそっとしておく」といったルールを、繰り返し伝えましょう。

シェパードには「子どもが走っても追いかけない」「飛びつかない」というコマンドを徹底します。

シェパードと子どもの関係は、正しいルールのもとで育まれれば、かけがえのない絆になります。

子どもにとって、シェパードは最高の遊び相手であり、頼もしい守護者。

一緒に成長していく姿は、家族全員の宝物になってくれることでしょう。

まとめ|シェパードの性格を知って、新しい家族との一歩を踏み出しませんか?

ここまで、シェパードの性格や飼い方、家族やペットとの相性について見てきました。

警察犬として活躍する凛々しい姿と、家族の前で見せる甘えん坊な表情。

このギャップこそが、シェパードと暮らす人だけが知ることのできる特権です。朝、目が覚めたときに尻尾を振って迎えてくれる姿。公園で子どもたちをそっと見守る頼もしさ。ソファで一緒にくつろぐ、穏やかな時間。

シェパードとの暮らしは、頼もしさと愛おしさが同居した、特別な日々です。

もちろん、大型犬ならではの責任もあります。

毎日の散歩、しつけ、そして家族全員が安全に暮らすためのルール作り。でも、それは決して「難しい」ということではありません。

正しい知識と愛情があれば、シェパードは人生最良のパートナーになってくれます。

彼らが持って生まれた「学ぶ喜び」「仕事をする誇り」「家族を守りたい」という本能を理解し、一緒に成長していく。その過程そのものが、かけがえのない絆を育ててくれます。

「自分に飼えるだろうか」と不安に思うこともあるかもしれません。

でも、その不安を感じているということは、シェパードのことを真剣に考えている証拠です。一歩ずつ、焦らずに。シェパードも、あなたと一緒に学びながら、家族の一員になっていきます。

もし、シェパードとの暮らしについて不安なことや分からないことがあれば、どうぞ気軽にご相談ください。

▶︎私たちがお手伝いできること

ペッツメイトは、あなたとシェパードが、安心して幸せな日々を過ごせるよう、いつでも寄り添います。

新しい家族との一歩を、一緒に踏み出してみませんか?

ペットメイト お悩み相談室

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