シェパードの飼い方|初めてでも安心できる準備と練習の基本ガイド

警察犬として颯爽と走る姿。

テレビで見たシェパードの凛々しい姿に憧れを抱いたことはありませんか?

でも同時に、「あんなに大きくて強そうな子、私に飼えるかな……」という不安を感じている方も多いかもしれませんね。

実はシェパードは、その屈強な見た目とは裏腹に、飼い主さんのことが大好きで、いつも一緒にいたがる愛情深い犬種なんです。

家の中では、まるで大きな子供のようにそばに寄り添い、あなたの帰りを心待ちにしてくれる。

その「ギャップ」こそが、シェパードと暮らす飼い主さんだけが味わえる特別な喜びです。

でも、30kgを超える体重と、あふれるエネルギーを持つ大型犬だからこそ、飼い方にはちょっとしたコツが必要です。

この記事では、シェパードを初めて迎える方にも安心していただけるよう、住まいの準備から毎日の練習、そして健康を守るケアまで、ペッツメイトの店員がやさしくご案内いたします。

「この子と暮らしてみたい」というあなたの気持ちを、確かな一歩に変えていきましょう。

シェパードの飼い方を知る前に|歴史と身体の特徴

シェパードを家族に迎える前に、まずはこの子たちがどんな歩みを経て私たちのパートナーになったのかを知ってみませんか?

歴史や名前の由来を知ることで、「どうしてこんなに賢いの?」「なぜ働くことが好きなの?」という疑問が、すっと腾に落ちるはずです。

そして、警察犬として活躍する姿の裏側にある「家庭での甘えん坊な素顔」を知ることで、飼い方への不安も少しずつ和らいでいきます。

ここでは、シェパードという犬種の「生まれた理由」と「本当の性格」、そして飼い方を考える上で知っておきたい体格の特徴を、やさしくご紹介していきますね。

彼らのルーツを知ることが、信頼関係を築く第一歩になります。

万能作業犬として生まれた歴史と名前の由来

シェパードという名前、実は「羊飼い」という意味です。

正式名称は「ジャーマン・シェパード・ドッグ(German Shepherd Dog)」で、ドイツで羊を守り導く牧羊犬として生まれました。

彼らがどんな道のりを経て、今の「家庭のパートナー」になったのか、年表で見てみましょう。

年代出来事役割の変化
1899年マックス・フォン・シュテファニッツが犬種として標準化万能作業犬としての設計
1932年日本で公的な登録制度が整備(昭和7年)軍用犬として本格的な活躍開始
1940年代第二次世界大戦で軍用犬として従事伝令・警備・捜索任務
1950年代〜嘱託警察犬制度の確立警察犬・災害救助犬へ
現代一般家庭への普及家族を守るパートナー

この歴史が物語るのは、シェパードが「人のために働くこと」を喜びとする犬種だということ。

19世紀末、ドイツ騎兵隊の将校マックス・フォン・シュテファニッツは、知能・体力・忠誠心のすべてを兼ね備えた「理想の犬」を目指してこの犬種を作り上げました。

戦場で、災害現場で、そして警察の現場で。

常に人間の最高のパートナーとして活躍してきた彼らは、今では家庭の中で「家族を守る」という新しい仕事を見つけています。

お散歩中に「待て」を守ったり、子供を見守ったりする姿は、この「働くことが喜び」という遺伝子がしっかり受け継がれている証拠ですよ。

だからこそ、飼い方では「役割を与えてあげること」がとても大切になります。

▶︎参考【公益社団法人日本警察犬協会】沿革

警察犬として活躍する姿とメディアでの描かれ方

「シェパード=警察犬」というイメージ、多くの方が持っていらっしゃるのではないでしょうか。

実際に、日本の警察犬の中でシェパードは長年トップの活躍頭数を誇っています。

でも、このイメージを作り上げたのは、実は映画やドラマといったメディアの力も大きかったんですよ。

作品名放送・公開年描かれた役割与えた印象
名犬リンチンチン1954年〜少年を守る相棒忠誠心・家族愛
刑事犬カール1977年〜女性警察官とのバディ知性・推理力
REX〜ウィーン警察犬刑事〜1994年〜ウィーン警察の刑事プロフェッショナル
アイ・アム・レジェンド2007年終末世界の唯一の友献身・勇気

特に日本では、1977年に放送された『刑事犬カール』が大きな転機となりました。

木之内みどりさん演じる高杉洋子婦警と、シェパードのカールが事件を解決していく姿に、当時の視聴者は夢中になったんです。

「かっこいいだけじゃなく、人の気持ちがわかる賢い犬」というイメージが、この作品を通じて日本中に広がりました。

海外では『名犬リンチンチン』が、シェパードを「少年の最高の友」として描き、世界中で愛されました。

こうしたメディアでの描かれ方が、シェパードの「正義感が強くて、家族思い」というイメージを作り上げてきました。

その多くは決してフィクションではなく、実際のシェパードの性質をよく捉えているとも話題です。

飼い方を考える上で知っておきたい体格と性格の特徴

シェパードを迎えたいと思った時、まず気になるのが体の大きさではないでしょうか。

確かに、成犬になると30kg〜40kgという大型犬ならではの体格になります。

でも、その力強い体と引き換えに得られるのが、飼い主さんのことが大好きで、いつも一緒にいたがる愛情深い性格です。

表:シェパードの体格と性格の特徴

項目オスメス飼い方のポイント
体重30〜40kg22〜32kg関節への負担を考えた床材選び
体高60〜65cm55〜60cm高い視点から家族を見守る
運動量1日2回、各1時間程度1日2回、各1時間程度散歩だけでなく頭を使う遊びも
性格傾向甘えん坊で依存的やや独立心があるどちらも愛情深く家族思い
警戒心やや強いやや強い社会化トレーニングで和らげる

大きな体格だからこそ、子犬の頃から「人の指示を聞くことが楽しい」と教えてあげることが大切になります。

力で制御しようとするのではなく、信頼関係を築くことで、彼らは最高のパートナーになってくれます。

そして意外に思われるかもしれませんが、家の中では驚くほど穏やかです。

飼い主さんのそばでゴロンと横になり、撫でてもらうのを待っている姿は、まるで大きな子供のよう。

この「外では頼もしく、家では甘えん坊」というギャップこそが、シェパードと暮らす醍醐味です。

体格の大きさは確かに迎える前の不安要素ですが、正しい飼い方を知れば、その大きさが「安心感」に変わっていきますよ。

▶︎参考【一般社団法人ジャパンケネルクラブ】ジャーマン・シェパード・ドッグ

シェパードの飼い方の基本|迎える前に整える環境と準備

シェパードを家族に迎える準備、何から始めればいいか迷いますよね。

大型犬ならではの体格と、繊細な心の両方に配慮した環境づくりが、飼い方の基本になります。

ここで大切なのは、「高価な道具をそろえること」ではありません。

この子が安心して過ごせる場所と、健康を守るための工夫を用意してあげることです。

床の素材ひとつ、食器の高さひとつでも、シェパードの関節や消化器の負担は大きく変わります。

そして、寂しがり屋な性格だからこそ、お留守番の時間も「ひとりぼっち」ではなく「待っていれば必ず帰ってくる」と感じられる環境を作ってあげたいですね。

この章では、迎える前に整えておきたい住まい・食事・お留守番環境の3つのポイントを、具体的にご紹介していきます。

準備がしっかりできていれば、迎えた日からスムーズに新しい生活をスタートできますよ。

関節を守る床と温度管理|飼い方の第一歩は住まいづくりから

シェパードの飼い方で、まず最初に見直したいのがお部屋の床です。

フローリングのようなツルツルした床は、30kg以上ある大型犬にとって、毎日少しずつ関節に負担をかけてしまいます。

特にシェパードは股関節形成不全という遺伝的な関節トラブルを抱えやすい犬種。

子犬の頃から床に気をつけてあげることが、将来の健康を守る第一歩になります。

項目理想的な環境避けたい環境理由
床材コルクマット、滑り止めマットフローリング、タイル関節への負担を軽減
室温20〜25度28度以上被毛が厚く暑さに弱い
湿度40〜60%70%以上皮膚トラブル予防
休息スペース家族の気配を感じる場所孤立した部屋寂しがり屋な性格への配慮

床の対策としては、クッション性のあるコルクマットジョイントマットを敷いてあげるのがおすすめです。

全面に敷くのが難しい場合は、よく歩く動線だけでも滑り止めマットを敷いてあげましょう。

温度管理も忘れてはいけません。

ドイツ原産のシェパードは、ダブルコートという二重構造の被毛を持っているため、日本の夏の暑さは大の苦手です。

エアコンで室温を20〜25度に保ち、風通しの良い涼しい場所で休めるようにしてあげてください。

逆に冬は比較的得意ですが、冷たい床に直接寝かせるのではなく、温かいベッドを用意してあげると喜びます。

こうした環境の工夫が、シェパードの飼い方の土台になります。

▶︎参考【公益社団法人日本警察犬協会】ドイツ シェパード

大型犬の身体を支える食事と食器の選び方

シェパードの飼い方で、住まいの次に大切になるのが毎日のごはんです。

筋肉質で活動的な体を維持するには、高タンパクで栄養バランスの整った食事が欠かせません。

でも、食事の内容だけでなく、食べ方の工夫も、実はとても重要です。

特にシェパードのような大型犬は、食事中に空気を一緒に飲み込んでしまうと、命に関わる「胃拡張・胃捻転症候群」を引き起こすリスクがあります。

項目推奨避けたい習慣理由
フードの種類大型犬用・高タンパク小型犬用・穀物中心筋肉の維持と関節サポート
食器の選び方早食い防止食器浅くて広い食器空気の飲み込み防止
食事回数1日2〜3回に分ける1日1回のまとめ食い胃への負担を軽減
食後の過ごし方1〜2時間は安静すぐに激しい運動胃捻転のリスク回避

フードを選ぶ際は、大型犬専用のものを選びましょう。

関節をサポートする「グルコサミン」や「コンドロイチン」が配合されているものだと、なお安心です。

そして、食事で最も大切なのが早食いを防ぐこと

がつがつと急いで食べると、空気を一緒に飲み込んでしまい、胃捻転のリスクが高まります。

凸凹した形状の早食い防止食器を使うと、自然とゆっくり食べるペースになり、空気の飲み込みを防げます。

食事の回数も大切です。

1日分を一度に与えるのではなく、朝と夜の2回、できれば3回に分けてあげると、胃への負担が軽くなります。

そして食後はすぐに遊ばず、1〜2時間ほど落ち着いて過ごさせることを習慣にしましょう。

散歩は必ず食事の前、または食後2時間以上空けてから行ってください。

この小さな工夫が、シェパードの命を守る飼い方につながります。

寂しがり屋な一面をサポートするお留守番の工夫

「シェパードは留守番が苦手」と聞いて、不安に感じている方もいらっしゃるかもしれません。

確かに、飼い主さんのことが大好きで、いつも一緒にいたがる性格のシェパードにとって、ひとりで過ごす時間は少しさみしいもの

でも、正しい飼い方を知れば、お留守番も上手にできるようになります。

大切なのは、「ひとりぼっちで不安」ではなく、「待っていれば必ず帰ってくる」と信じられる環境を作ってあげること。

項目おすすめの方法避けたい対応理由
出発時の態度さりげなく出かける大げさに声をかける不安を煽らない
帰宅時の態度落ち着いてから挨拶すぐに抱きつく興奮を助長しない
留守番中の工夫知育玩具、おやつ入りトイ何も与えない退屈の軽減
環境づくり家族の匂いがするもの完全に無音の空間安心感の確保
練習方法短時間から段階的にいきなり長時間成功体験の積み重ね

お留守番の練習は、5分、10分、30分…と、短い時間から少しずつ慣らしていくのがコツです。

最初は家の中の別の部屋に移動するだけでも構いません。

「ちょっと離れても、すぐに戻ってくる」という経験を積み重ねることで、シェパードは安心して待てるようになります。

留守番中の工夫としては、中におやつが入った知育玩具がとてもおすすめ。

取り出すのに時間がかかるので、退屈を紛らわせながら頭も使えます。

飼い主さんが着ていた服や、匂いのついたタオルをそばに置いてあげるのも良い方法です。

そして、出かける時と帰ってきた時の態度も大切。

出かける時に「行ってくるね!さみしくしないでね!」と大げさに声をかけると、かえって不安を煽ってしまいます。

さりげなく、いつも通りに出かけましょう。

帰宅時も、玄関で大喜びしているシェパードをいきなり抱きしめるのではなく、まず荷物を置いて、落ち着いてから優しく声をかけてあげてください。

この「当たり前の日常」が、シェパードの心を安定させる飼い方の基本になります。

シェパードの飼い方で大切な練習と運動|信頼関係を深める毎日

住まいと食事の準備が整ったら、次はシェパードとの毎日の関わり方です。

シェパードの飼い方で最も大切なのは、「人のために働くことが喜び」という本能を満たしてあげること

ただ散歩に連れて行くだけ、ただ遊ぶだけでは、彼らの知的好奇心は満たされません。

「待て」を守れた、「おいで」ができた。

そんな小さな成功体験を重ねることが、シェパードにとっての最高のごほうびになります。

この章では、「しつけ」という堅苦しい言葉ではなく、「練習」や「遊び」として楽しく学べる関わり方をご紹介します。

褒めて伸ばすこと、頭と体の両方を使うこと、そして社会化を通じて色々な経験を積むこと。

この3つが、シェパードとの信頼関係を深める飼い方の土台になります。

大切なのは褒めて伸ばす練習の基本姿勢

シェパードの飼い方で、多くの方が「しつけが難しそう」と不安に感じています。

でも、シェパードにとって練習は「勉強」ではなく「ゲーム」のようなもの。

飼い主さんの指示を聞いて、正解したら褒められる。

このシンプルな繰り返しが、彼らにとっては最高に楽しい時間になります。

項目おすすめの方法避けたい対応理由
基本姿勢褒めて伸ばす叱って矯正する信頼関係の構築
ごほうびおやつ+声かけ+撫でるおやつだけに頼る飼い主の存在が報酬に
タイミングできた瞬間に褒める後からまとめて褒める何が正解か明確にする
練習時間5〜10分を1日数回長時間一気にやる集中力の維持
失敗の扱い無視して次へ大きな声で叱る楽しい雰囲気を保つ

練習の基本は、できたことを見逃さずに褒めること

「おすわり」ができたら、すぐに「いい子!」と明るく声をかけて、おやつをあげましょう。

このタイミングがとても大切です。

シェパードは賢いので、「このタイミングでお尻を地面につけたら、褒められるんだな」とすぐに理解します。

逆に、失敗した時は叱らずにそっと見なかったことに

大きな声で「ダメ!」と叱ると、シェパードは「練習=怖いもの」と感じてしまいます。

失敗は気にせず、次のチャレンジに切り替えましょう。

練習時間も短く区切るのがコツです。

1回5〜10分で終わらせて、1日に何度か繰り返す方が、長時間ダラダラやるよりずっと効果的。

「もっとやりたい!」と思っているうちに終わらせることで、次の練習も楽しみに待ってくれるようになります。

そして、おやつだけに頼らないことも大切。

最初はおやつを使っても良いですが、徐々に「飼い主さんに褒められること」自体が最高のごほうびになるように育てていきましょう。

「できたね!」というあなたの笑顔が、シェパードにとって一番のごほうびになる。

それが、信頼関係を深める飼い方の第一歩です。

1日2回各1時間の散歩で身体と頭を使う工夫

シェパードの飼い方で、運動不足は最も避けたい問題です。

体を動かせないストレスは、吠える、噛む、家具を壊すといった問題行動につながってしまいます。

理想的な散歩時間は、1日2回、各1時間程度

ただし、ただ歩くだけでは彼らの「働きたい」という欲求は満たされません。

項目おすすめの方法避けたい散歩理由
散歩時間朝夕各1時間1日1回まとめてエネルギーの分散
歩き方速度や方向を変える同じ道を同じペース刺激と集中力
練習要素途中で「待て」「おいで」ただ引っ張られて歩く頭を使う満足感
地面の種類土、芝生、砂利などアスファルトのみ足裏への刺激と関節保護
匂い嗅ぎ適度に許可する一切させない嗅覚の満足

散歩中に大切なのは、体だけでなく頭も使わせること

例えば、歩いている途中で立ち止まって「おすわり」や「待て」をさせてみましょう。

信号待ちの時、ベンチで休憩する時、ちょっとした瞬間に練習を入れることで、シェパードは「散歩=仕事をする時間」と感じ、精神的にも満たされます。

歩くスピードや方向を時々変えるのも効果的です。

いつも同じ道を同じペースで歩くと、シェパードは頭を使わずに惰性で歩いてしまいます。

時々立ち止まったり、急に方向を変えたりすることで、「飼い主さんに注目していないと!」という集中力が育ちます。

地面の種類にも注目してみてください。

アスファルトばかりだと関節に負担がかかるので、できるだけ土や芝生のある公園を選んであげましょう。

色々な地面を歩くことで、足裏への刺激も増え、感覚も豊かになります。

そして、匂い嗅ぎも適度に許可してあげてください。

犬にとって匂いを嗅ぐことは、私たちがスマホで情報を集めるようなもの。

完全に禁止するのではなく、「ここではいいよ」と許可する場所を作ってあげることで、メリハリのある散歩になります。

こうした工夫が、シェパードの心と体を満たす飼い方につながります。

▶︎参考【環境省】飼い主の方やこれからペットを飼う方へ

知育遊びと社会化で好奇心を満たす習慣

散歩だけでは物足りない。

それがシェパードの知的好奇心です。

飼い方の工夫として、ぜひ取り入れていただきたいのが知育遊び社会化トレーニング

どちらも、シェパードの「考える力」と「柔軟な心」を育てる大切な時間になります。

項目具体的な方法期待できる効果始める時期
知育玩具おやつを隠して取り出させる集中力・問題解決能力子犬期から
宝探し(ノーズワーク)部屋におやつを隠して探させる嗅覚の満足・退屈防止全年齢OK
新しい場所への外出ドッグカフェ、ホームセンター環境への適応力ワクチン後すぐ
他の犬との交流ドッグランでの適切な遊び社会性・コミュニケーション力生後3〜4ヶ月から
色々な人に会う子供、高齢者、配達員など過剰な警戒心の軽減子犬期が最重要

知育遊びの代表格が「宝探し(ノーズワーク)」です。

部屋のあちこちにおやつを隠して、「探して!」と声をかけるだけ。

シェパードは嗅覚を使って一生懸命探し、見つけた時の達成感を味わえます。

雨の日や暑い日で散歩に行けない時でも、室内でエネルギーを発散できる優れた遊びです。

知育玩具も活用しましょう。

中におやつが入っていて、転がしたり押したりしないと取り出せないタイプのおもちゃは、頭をフル回転させる最高の暇つぶしになります。

そして、社会化も忘れてはいけません。

シェパードは警戒心が強い犬種なので、子犬の頃から色々な人、犬、場所、音に慣れさせることが大切です。

ドッグカフェやホームセンターなど、犬同伴OKの場所へ連れて行き、「外の世界は怖くない」と教えてあげましょう。

特に子犬期(生後3〜4ヶ月)は、社会化の黄金期と呼ばれる大切な時期。

この時期に色々な経験をさせることで、成犬になった時に落ち着いて対応できる子に育ちます。

他の犬との交流も大切ですが、無理は禁物。

相性の良い穏やかな犬から少しずつ慣らし、楽しい経験として記憶させることが、社会化の成功の鍵です。

こうした遊びと経験の積み重ねが、シェパードの心を豊かにする飼い方につながります。

シェパードの飼い方に欠かせないケア|ブラッシングと健康チェック

練習と運動で心と体を満たしたら、次は毎日のお手入れです。

シェパードの飼い方で見落としがちなのが、このケアの時間。

実は、ブラッシングや体のチェックは、単なるお手入れではなく、絆を深める大切なコミュニケーションなんです。

全身を触られることに慣れることで、病院での診察もスムーズになりますし、小さな異変にもいち早く気づけます。

「今日も元気かな?」と優しく声をかけながら、体を撫でて、耳や歯をチェックする。

この習慣が、シェパードの健康を守る飼い方の土台になります。

ここでは、被毛のケア、身だしなみ、そして毎日の健康観察という3つの柱をご紹介します。

どれも難しいことではありません。

愛情を込めて触れる時間が、シェパードにとっても飼い主さんにとっても、かけがえのないひとときになりますよ。

週2〜3回のブラッシングで被毛と皮膚を守る

シェパードの飼い方で、最も基本的なケアがブラッシングです。

シェパードは「ダブルコート」という二重構造の被毛を持っているため、抜け毛がとても多い犬種。

特に春と秋の換毛期には、驚くほどの量の毛が抜けます。

でも、これは正常なこと。

季節に合わせて体温調節をするための、大切な体の仕組みです。

項目通常期(夏・冬)換毛期(春・秋)使う道具
頻度週2〜3回毎日スリッカーブラシ、コーム
時間10〜15分15〜20分ラバーブラシも併用
重点部位背中、お尻、耳の後ろ全身くまなく特に下毛が密集する部分
確認ポイント皮膚の赤み、傷、しこり抜け残しの毛玉異常の早期発見

ブラッシングは、週に2〜3回、1回10〜15分程度を目安に行いましょう。

換毛期には毎日行うのが理想的です。

使う道具は、スリッカーブラシコーム(くし)の2つがあれば十分。

スリッカーブラシで表面と下毛を取り除き、最後にコームで整えます。

ブラッシングの時は、力を入れすぎないように注意してください。

ゴシゴシこするのではなく、毛の流れに沿って優しくとかすイメージです。

背中、お尻、太もも、耳の後ろなど、下毛が密集している部分は特に念入りに。

そして、ブラッシング中は皮膚の状態も必ずチェックしましょう。

赤くなっているところはないか、傷やかさぶたはないか、小さなしこりはないか。

手で触れながら確認することで、早期発見につながります。

ブラッシングを嫌がる子には、おやつを使いながら少しずつ慣らすのがコツ。

「ブラッシング=気持ちいい時間」と覚えてもらえれば、自分から寄ってくるようになります。

この習慣が、シェパードの皮膚と被毛を守る飼い方の第一歩です。

耳と歯のケアで清潔な身だしなみを保つ

ブラッシングと同じくらい大切なのが、耳と歯のケアです。

シェパードは立ち耳なので、垂れ耳の犬種に比べると通気性が良く、耳のトラブルは比較的少ない方。

でも、だからこそ見落としがちなのが耳の中の汚れです。

そして、意外に忘れられがちなのが歯のケア

人間と同じように、犬も歯周病になります。

部位ケアの頻度使う道具チェックポイント
週1回イヤークリーナー、コットン臭い、赤み、耳垢の色
毎日〜週3回犬用歯ブラシ、ガーゼ歯石、歯茎の赤み、口臭
月1〜2回犬用爪切り伸びすぎて肉球に刺さらないか
肉球散歩後濡れタオルひび割れ、異物の刺さり

耳のケアは、週に1回程度、イヤークリーナーをコットンに含ませて、見える範囲を優しく拭き取ります。

綿棒を奥まで突っ込むのは絶対にNG。

耳の中を傷つけてしまいます。

耳を触った時に「いつもと違う臭いがする」「赤くなっている」「頭を振る仕草が増えた」といった変化があれば、早めに動物病院へ相談しましょう。

歯のケアは、理想は毎日、難しければ週に3回程度。

犬用の歯ブラシか、指にガーゼを巻いて歯をこすってあげます。

最初は嫌がるかもしれませんが、子犬の頃から少しずつ慣らすことで、大人になっても受け入れてくれるようになります。

歯磨きペーストは、犬が好きな味(チキン味など)のものを選ぶと、楽しみながらケアできます。

爪切りも忘れずに。

伸びすぎた爪は歩行時に負担がかかり、巻き爪になると肉球に刺さって痛みを伴います。

月に1〜2回、少しずつ切ってあげましょう。

怖い場合は、トリミングサロンや動物病院でお願いするのも良い方法です。

そして、散歩の後は肉球のチェックも習慣にしてください。

小石や枝が刺さっていないか、ひび割れていないか。

濡れタオルで拭きながら確認する時間が、ケガの予防につながります。

こうした日々の積み重ねが、シェパードの清潔と健康を守る飼い方になります。

毎日の観察で小さな変化に気づく習慣

シェパードの飼い方で最も大切なのが、毎日の観察です。

ブラッシングやケアの時間は、単なるお手入れではなく、健康チェックの絶好の機会

全身を触りながら、いつもと違うところはないか、小さな変化に気づいてあげることが、病気の早期発見につながります。

犬は痛みや不調を言葉で伝えられません。

だからこそ、飼い主さんの「いつもと違う」という気づきが、命を守る第一歩になります。

確認部位正常な状態気をつけたい変化考えられる問題
澄んでいて涙やけがない充血、目やに、涙が多い結膜炎、角膜炎
適度に湿っている鼻水、乾燥、出血感染症、アレルギー
ピンク色の歯茎歯茎が白い、赤い、出血貧血、歯周病
皮膚弾力があり赤みなししこり、脱毛、かゆがる腫瘍、皮膚病
排泄物適度な硬さと色下痢、血便、頻尿消化器疾患、泌尿器トラブル
歩き方スムーズで違和感なしびっこを引く、立ち上がりにくい関節痛、股関節形成不全

毎日のチェックは、難しく考える必要はありません。

朝の「おはよう」の挨拶の時、ごはんをあげる時、ブラッシングの時。

いつもの触れ合いの中で、意識して観察するだけで十分です。

特に注意したいのが、皮膚のしこり

ブラッシングの時に手のひらで全身を撫でながら、「あれ?ここに何かある」という小さな違和感を見逃さないでください。

シェパードは大型犬なので、腫瘍ができやすい傾向があります。

早期発見できれば、治療の選択肢も広がります。

排泄物のチェックも大切です。

うんちの硬さ、色、回数。

おしっこの色や量。

毎日見ているからこそ、「今日はいつもより柔らかいな」「色が濃いな」という変化に気づけます。

そして、歩き方も毎日見てあげてください。

シェパードは股関節形成不全という遺伝的な関節トラブルを抱えやすい犬種。

立ち上がる時にためらう、階段を嫌がる、腰を振るように歩くといったサインがあれば、早めに動物病院で相談しましょう。

「いつもと違う」に気づける飼い主さんが、シェパードにとって最高の守り神です。

この観察の習慣が、健康を守る飼い方の完成形になります。

まとめ|シェパードの飼い方を知って最良のパートナーシップを

ここまで、シェパードの飼い方について、歴史から日々のケアまでご紹介してきました。

「大きくて強そうで、私に飼えるかな」という不安を抱えていた方も、少し安心していただけたでしょうか。

シェパードは確かに大型犬で、体力も知力も並外れています。

でも、その力強さの裏側にあるのは、飼い主さんのことが大好きで、いつも一緒にいたがる愛情深い心

警察犬として活躍する凛々しい姿と、家の中で甘えてくるギャップ。

その両方を持っているからこそ、シェパードとの暮らしは特別なものになります。

飼い方の基本は、難しいことではありません。

滑らない床を用意して、栄養のあるごはんを与えて、毎日一緒に散歩をする。

そして、「待て」や「おいで」を遊びのように練習して、ブラッシングをしながら「今日も元気だね」と声をかける。

そんな日常の積み重ねが、深い信頼関係を育てていきます。

シェパードは、あなたが与えた愛情を、何倍にもして返してくれる犬です。

あなたが疲れて帰ってきた日には、そっとそばに寄り添ってくれる。

嬉しいことがあった日には、一緒に喜んでくれる。

そんな人生最良のパートナーが、シェパードです。

もし、迎える前に「本当に私に飼えるかな」「もっと詳しく知りたい」と感じたら、どうぞ気軽にペッツメイトへご相談ください。

▶︎私たちがお手伝いできること

私たちは、ペットを「商品」ではなく「命」として向き合い、飼い主さんとペットのもうひとつの実家のような存在でありたいと願っています。

迎えた後も、ごはんのこと、しつけのこと、健康のこと。

どんな小さな不安でも、いつでもお話しください。

あなたとシェパードの新しい物語が、幸せなものになりますように。

ペットメイト お悩み相談室

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