2025/7/23
ラブラドールに多い病気とは?性格と体質から分かる健康リスクと予防法

いつも元気いっぱいで、家族の中心にいるラブラドールが、最近やたらと耳を掻いたり、毛がたくさん抜けていたりする様子を見て、「年のせいかな?」「病気だったらどうしよう…」と心配になることはありませんか。
ラブラドール・レトリーバーは、その人懐っこさと賢さで、多くの家庭に愛されてきた犬種です。まるで家族の一員のように寄り添い、心の支えになってくれる存在ですよね。
そんなかけがえのない存在だからこそ、ちょっとした体調の変化にも「早めに気づいてあげたい」と感じる飼い主さんも多いのではないでしょうか。
実は、ラブラドールはその体格や体質から、外耳炎や皮膚トラブル、肥満、関節の不調など、いくつかの「なりやすい病気」が知られています。特に「耳をよく掻く」「毛が抜ける」などのサインは、健康リスクの初期症状であることも少なくありません。
この記事では、ラブラドールに多く見られる病気や症状、原因、予防のためにできることを、やさしくわかりやすくまとめています。「うちの子も当てはまるかも?」と感じた方や、「これからラブラドールを迎えたい」と考えている方にとっても、安心して過ごすためのヒントが見つかるはずです。
あなたと愛犬が、いつまでも笑顔で一緒に暮らせるように。そんな願いを込めて、まずは今日から一緒に、健康を守る一歩を踏み出してみませんか。
ラブラドールを知ろう|性格・体質と健康リスクの関係

ラブラドール・レトリーバーと聞くと、「元気いっぱいの大型犬」というイメージを持つ方も多いかもしれませんね。
でも実はこの犬種、ただ大きいだけではないんです。
カナダのニューファンドランド島がルーツとされ、水辺での作業を手伝う「レトリーバー(回収犬)」として発展した歴史があります。
その名のとおり、「ラブラドール海峡」にちなんで名づけられたと言われており、水遊びが大好きな性格や、人と一緒に働くのが得意な特性は、まさにそのルーツに由来しています。
こうした背景を知ると、「なぜ活発なのか」「なぜ食欲旺盛なのか」など、ラブラドールならではの体質や行動にも納得がいくのではないでしょうか。
そして、それらの特徴は、実は健康リスクにもつながっていることがあります。
ラブラドールとより長く、元気に暮らすためには、まず「どんな犬なのか」をしっかり知ることがとても大切なんですね。
さあ、ここからはそんなラブラドールの性格や体の特徴を見ながら、注意しておきたいポイントについて一緒に考えていきましょう。
ラブラドールの名前の由来と歴史をやさしく解説
ラブラドールがどこから来た犬種なのか、ご存じでしょうか?
実はこの犬種のルーツや名前の由来を知ることで、「どうしてこんな性格なんだろう?」「なぜこんな体つきなんだろう?」といった疑問が自然と解けていきます。
まずは、ラブラドール・レトリーバーの歴史をたどってみましょう。
項目 | 説明 |
原産地 | カナダ・ニューファンドランド島 |
元の役割 | 漁師の仕事を手伝い、水辺での作業をサポートしていた |
名前の由来 | ラブラドール海流周辺で活躍していたことにちなんで命名 |
特徴 | 泳ぎが得意、水に強い、人と協力するのが好きな性格 |
ラブラドールは、もともと海辺の町で漁師さんと一緒に働いていた犬種です。
冷たい海に飛び込み、魚を回収したり、道具を引き上げたりするパートナーとして活躍していました。
こうした環境で育まれたため、水を怖がらず、人と息を合わせて動くことを自然と身につけていったのです。
そして、体はがっしりとしていて筋肉質。泳ぎやすいように指の間には水かきがあり、耳は水が入りにくい垂れ耳の形をしています。
でも、こうした“水仕事向き”の特徴が、現代の家庭犬としては注意すべき点になることもあります。
たとえば、大きくて重い体は関節に負担がかかりやすく、垂れ耳は通気性が悪いため、湿気がこもって「ラブラドール 耳の病気」の原因になることもあるのです。
ラブラドールはフレンドリーで学習好きな賢い犬種
ラブラドールの性格といえば、やはり「フレンドリー」「賢い」という印象をお持ちの方が多いでしょう。 実際に、どのような性格の特徴があるのでしょうか。
性格の特徴 | 具体的な行動 |
人懐っこい | 初対面の人にも尻尾を振って近づく |
学習能力が高い | しつけを覚えるのが早い |
活発で遊び好き | ボール遊びや散歩が大好き |
協調性がある | 他の犬とも仲良くできる |
こうした明るく前向きな性格は、家族にとってはとても嬉しいものです。 でも、活発すぎるがゆえに、関節に負担をかけてしまうことがあります。 また、人懐っこい性格から、ストレスを感じにくい反面、体の不調を我慢してしまうこともあるのです。 だからこそ、飼い主さんが日頃から愛犬の様子を注意深く見守ることが大切になります。
ラブラドールの甘えん坊で繊細な一面とは
ラブラドール・レトリーバーといえば、「フレンドリーで賢い」というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
その印象、実は世界中で共通して語られるラブラドールの大きな魅力のひとつなんです。
ここでは、ラブラドールの性格について、具体的な行動とともに見ていきましょう。
性格の特徴 | 具体的な行動例 |
人懐っこい | 初めて会う人にもすぐにしっぽを振って近づく |
学習能力が高い | しつけやルールを覚えるのが早く、反応がよい |
活発で遊び好き | ボール遊びや散歩が大好きでよく動き回る |
協調性がある | 他の犬とも仲良く遊べる、群れにもなじみやすい |
こうした性格は、家庭犬としてとても理想的ですよね。
実際に、ラブラドールは「訓練しやすい」「人と信頼関係を築きやすい」犬種として、多くの家庭で愛されています。
ただ、その明るさや活発さが裏目に出てしまうこともあるんです。
たとえば元気いっぱいに走ったり跳ねたりするぶん、関節に大きな負担がかかりやすく、将来的な「ラブラドールの病気」のひとつとして、関節疾患へのリスクが挙げられます。
また、元気で素直な性格だからこそ、ちょっとした不調を見せずに我慢してしまうことも。
だからこそ、飼い主さんが日ごろから「今日はちょっと動きが鈍いかも?」「いつもより寝ている時間が長いかな?」と、小さな変化に気づくことがとても大切になります。
フレンドリーなその笑顔の奥に、何か隠れていないか。
そんな視点で見守ることが、健康を守る第一歩になるのかもしれませんね。
ラブラドールの性格が健康に与える影響とは?
ラブラドールの明るく活発な性格はとても魅力的ですよね。
でも実は、その性格こそが健康面に思わぬ影響を与えることがあるのです。
どんな性格の傾向が、どのような健康リスクと関係しているのかを整理してみましょう。
性格の特徴 | 健康への影響 |
活発で運動好き | 股関節や肘関節に負担がかかりやすい |
食べることが好き | 肥満になりやすく、関節や内臓に負担がかかる |
我慢強い(※) | 不調のサインに気づきにくくなることもある |
ストレスを受けやすい(※) | 皮膚トラブルや体調の乱れにつながる可能性がある |
※印の項目は犬種全体に見られる傾向であり、個体差があります。
ラブラドールはとにかく元気いっぱい。走ったり遊んだりするのが大好きで、若い頃から運動量がとても多いのが特徴です。
でも、成長途中の時期に激しい運動を続けると、体重や負荷がかかって「ラブラドール 病気」のひとつとして知られる股関節や肘関節のトラブルにつながってしまうことも。
また、ラブラドールは食べることにもとても前向き。遺伝的に満腹感を感じにくい傾向があり、気をつけてあげないと体重が増えすぎてしまいます。
それが関節や心臓、肝臓などへの負担にもなってしまうのです。
さらに、個体差はありますが、我慢強さから体調不良を隠しやすかったり、ストレスが原因で皮膚のトラブルを引き起こすケースも報告されています。
だからこそ、飼い主さんが「ちょっとした変化」に気づけるように、毎日の観察を大切にしてあげたいですね。
小さなサインに耳を傾けることが、愛犬の健康寿命を伸ばす大きな一歩になるのではないでしょうか。
ラブラドールの体のつくりと気をつけたい体質
ラブラドール・レトリバーの体の特徴を深く知ることで、なぜ特定の病気やケガに注意が必要なのかが、少しずつ理解できるようになります。
骨格や筋肉のつき方、関節や皮ふの弱さなど、ラブラドールならではの体質をあらかじめ知っておくことは、健康管理の大切な一歩です。
愛犬の体の状態に日々目を向けながら、その子に合ったサポートを続けていくことで、より安心できる毎日を築いていけるかもしれませんね。
ちょっとした気づきが、大きなトラブルの予防につながることもあります。
ラブラドールとより健やかに暮らしていくために、体の特徴をあらためて理解しておきましょう。
ラブラドールはがっしり体型だけど太りやすい?
がっしりとした体格が印象的なラブラドール・レトリバー。たしかに骨格も筋肉もしっかりしていて、「健康そう」と感じる方も多いかもしれません。
でも実は、その立派な体つきの裏側には、気をつけたいポイントがいくつか隠れているのです。
特に体重や関節への負担、食事の管理などは、日々のケアに大きく関わってきます。
体型の特徴 | 注意点 |
骨格が大きい | 関節に負担がかかりやすい |
筋肉質 | 適度な運動が必要 |
代謝が良い | 食事量の調整が大切 |
成長が早い | 子犬期の栄養管理が重要 |
ラブラドールは、全体的に骨太で筋肉もしっかりした頼もしい体型をしています。
ですが、そのぶん体重が増えすぎると、股関節やひじ関節といった可動部に余計な負担がかかってしまいます。
特に大型犬に多い「股関節形成不全」や関節炎は、体重のコントロールがカギになるといわれています。
ラブラドールは食べることが大好きで、食欲も旺盛な犬種なので、気づかないうちに太ってしまうケースも少なくありません。
さらに、子犬の頃から成長スピードが速いぶん、若い時期の栄養バランスにも注意が必要です。
必要以上に高カロリーな食事を与えると、体の土台がつくられる大事な時期に、骨や関節へ負担がかかってしまうこともあります。
「がっしりしているから大丈夫」と油断せず、その子に合った食事と運動で、理想の体型をキープしてあげることが大切です。
体重管理ができていれば、将来の病気予防にもつながり、長く元気に過ごせる毎日が待っているかもしれませんね。
ラブラドールの耳や毛質が病気と関係する理由
ラブラドールの耳や毛の特徴も、健康管理において重要なポイントになります。 どのような特徴があり、なぜ病気と関係するのでしょうか。
部位 | 特徴 | 病気のリスク |
耳 | 垂れ耳で通気性が悪い | 外耳炎になりやすい |
毛 | 二重毛で抜け毛が多い | 皮膚トラブルが起こりやすい |
皮膚 | 脂っぽくなりやすい | 細菌感染のリスク |
毛色 | 個体差がある | アレルギーの出やすさに影響 |
垂れ耳は愛らしい特徴ですが、耳の中に湿気がこもりやすく、細菌が繁殖しやすい環境になってしまいます。 また、二重毛は寒さから身を守る大切な機能ですが、抜け毛が多く、皮膚に汚れが溜まりやすいという面もあります。 こうした特徴を理解して、定期的な耳掃除やブラッシングを心がけることで、病気の予防ができるのです。
大型犬ラブラドールならではの体のケア方法
ラブラドール・レトリバーの耳や毛並みには、見た目の可愛らしさだけでなく、健康を左右する重要な特徴が隠れています。
実はこの犬種ならではの体のつくりが、皮膚や耳の病気と関係していることもあるのです。
部位 | 特徴 | 病気のリスク |
耳 | 垂れ耳で通気性が悪い | 外耳炎になりやすい |
毛 | 二重毛で抜け毛が多い | 皮膚トラブルが起こりやすい |
垂れ耳のラブラドールは、耳の中に空気がこもりにくく、湿気がたまりやすい構造をしています。
そのため、細菌やカビ(真菌)が繁殖しやすくなり、外耳炎などの耳トラブルを起こしやすい傾向があります。
とくに梅雨や夏場など湿度が高い季節には、耳のにおいやかゆみに注意が必要です。
また、ラブラドールの毛は「ダブルコート」と呼ばれる二重構造になっており、季節の変わり目にはたくさんの抜け毛が見られます。
この抜け毛が皮膚に残ると、よごれや湿気がたまり、皮膚炎の原因になることもあるのです。
こうした特徴があるからこそ、日ごろからのケアがとても大切です。
たとえば、耳の中をやさしく拭いてあげたり、定期的にブラッシングをすることで、病気の予防につながります。
かわいい見た目の奥にある「なりやすい体質」を理解しておくことで、愛犬の不調にいち早く気づくことができるかもしれませんね。
日々のふれあいの中で、自然にチェックする習慣をつけておくと安心です。
ラブラドールに多い病気とは?症状・原因・ケアまで解説

ラブラドール・レトリバーは、そのやさしい性格と人なつっこさから、家族の一員として迎えられることが多い人気犬種です。
そんなラブラドールですが、体のつくりや性格に由来して、かかりやすい病気がいくつかあることをご存じでしょうか。
もちろん「必ず病気になる」というわけではありませんが、あらかじめ知っておくことで、ちょっとした変化にも気づきやすくなります。
ここでは、ラブラドールによく見られる病気の種類と、そのサインや原因、そして毎日の中で取り入れやすいケアのポイントまで、やさしく解説していきます。
「最近、愛犬の様子が気になるけれど病院へ行くべきか迷っている」
「いつかのために備えておきたい」
そんな方にとっても安心できるヒントが見つかるかもしれません。
大切なのは、過度に心配することではなく、ちいさな“気づき”を積み重ねること。
健康的な暮らしを一緒に続けていくための「お守り」にしてみてください。
ラブラドールの股関節形成不全|大型犬に多い歩行トラブル
ラブラドールと暮らしていると、「股関節形成不全(こかんせつけいせいふぜん)」という病名を耳にすることがあるかもしれません。
これは特に大型犬に見られやすい病気のひとつで、関節の構造がうまくかみ合わず、歩き方や動きに違和感が出てしまうことがあります。
でもご安心ください。万が一発症したとしても、早めに気づいて適切にケアをしていくことで、症状をやわらげたり、進行をゆるやかにできるケースも多くあります。
ここでは、股関節形成不全とはどんな病気なのか、どんなサインが見られるのか、そしてどのように向き合っていけばよいのかを、やさしくお伝えしていきます。
すでに「歩き方が気になる」と感じている方も、将来の備えとして知っておきたい方も、ぜひ参考にしてみてくださいね。
大切なのは、“こわがること”ではなく“気づいてあげること”なのです。
ラブラドールの股関節形成不全の症状と進行
股関節形成不全とは、股関節の骨がうまく発達せず、関節のかみ合わせにゆがみが出ることで、痛みや動きづらさが生じる病気です。
ラブラドールに多く見られ、進行段階によってあらわれる症状も変わってきます。
症状の段階 | 具体的な症状 |
初期症状 | 歩き方がおかしい、走りたがらない |
中期症状 | 立ち上がりにくい、階段を嫌がる |
進行期症状 | 足を引きずる、痛みで鳴く |
重症時 | 歩行困難、寝たきりになる |
はじめのうちは「ちょっと歩き方がぎこちないかな?」という程度のサインから始まるため、見逃してしまうこともあるかもしれません。
でも、毎日の散歩や遊びの中で、「あれ?いつもと違うな」と感じる瞬間があれば、それは大切なサインかもしれませんね。
特に、階段の上り下りを嫌がる、急に走らなくなるといった変化がある場合は、関節に負担や違和感を抱えている可能性があります。
少しでも気になる様子があれば、早めに動物病院で相談してみるのがおすすめです。
早期に気づいてサポートを始めることで、ラブラドールの快適な生活を守っていくことができるのです。
ラブラドールの遺伝や成長期の過ごし方が原因に
股関節形成不全は、どうして起こるのでしょうか。
原因を知っておくことは、早めの気づきや予防にもつながります。
原因の種類 | 詳細 |
遺伝的要因 | 親から受け継いだ骨格の特徴 |
成長期の負担 | 激しい運動による関節への負担 |
栄養の問題 | 成長期の栄養バランスの偏り |
環境要因 | 滑りやすい床での生活 |
ラブラドールの股関節形成不全は、約7割が遺伝によるものと考えられています。
骨格のつくりが生まれつきの影響を受けるため、この部分は予防が難しいかもしれません。
でも一方で、成長期の過ごし方や生活環境は、飼い主さんの工夫でしっかりサポートすることができます。
たとえば、発育途中の子犬に激しいジャンプや長時間の運動をさせると、まだやわらかい関節に負担がかかってしまうことがあります。
また、カロリーやカルシウムの過剰摂取は、骨の成長を早めすぎてしまい、逆に骨格バランスを崩す原因にも。
食事は「良いものをたくさん」よりも、「成長に合った適切な量と質」が大切です。
そして意外と見落としやすいのが、床のすべりやすさです。
フローリングなどで足元が安定しないと、歩くたびに関節に力が加わりやすくなってしまいます。
こうした日々の小さな工夫が、将来の健康につながるかもしれませんね。
ラブラドールの股関節形成不全の治療とケア方法
もし股関節形成不全と診断された場合、どのような治療やケアを選べばよいのでしょうか。
大切なのは、愛犬の状態や症状の重さに応じて、無理のない方法を獣医師と一緒に選んでいくことです。
治療方法 | 内容 |
内科的治療 | 痛み止めや関節サプリメント |
理学療法 | 水泳やマッサージなどのリハビリ |
外科手術 | 関節の構造を改善する手術 |
生活改善 | 体重管理と運動制限 |
軽度の場合には、関節にやさしい生活環境を整えながら、痛み止めやグルコサミンなどのサプリメントで症状をやわらげていくことがよくあります。
また、水中での運動やストレッチなど、無理のない理学療法も筋力の維持に役立ちます。
進行が見られる場合は、関節の状態や年齢に合わせて外科手術を検討することもありますが、近年では手術法の選択肢も広がってきています。
どの方法にしても、「続けやすいかどうか」や「家族みんなでサポートできるか」が大きなカギになります。
愛犬の快適な毎日を守るために、できることから少しずつ取り組んでいきたいですね。
治療後にラブラドールに気をつけること
治療を始めたあとも、日常生活でのケアはとても大切です。
再発や悪化を防ぎ、できるだけ快適な暮らしを続けるために、いくつかのポイントに気をつけて過ごしていきましょう。
ケア項目 | 具体的な方法 |
体重管理 | 適正体重を維持する |
運動調整 | 無理のない範囲で継続 |
床の改善 | 滑り止めマットを敷く |
定期検診 | 病状の変化をチェック |
なかでも、体重管理は最も重要なケアのひとつです。
体重が増えると関節への負担が一気に大きくなるため、食事の内容や量をしっかり見直していくことが求められます。
また、運動は完全にやめるのではなく、その子の状態に合った方法で少しずつ続けていくのが理想です。
筋力の維持やストレスの軽減にもつながります。
生活環境では、フローリングなどのすべりやすい床に滑り止めマットを敷いてあげると安心です。
関節への負担が減り、転倒の予防にもなります。
さらに、定期的に動物病院で検診を受けることで、症状の変化を早めにキャッチしやすくなります。
愛犬の毎日をより穏やかに、安心して過ごせるよう、家庭でできるケアを続けていきましょう。
ラブラドールの肘関節形成不全|成長期に起こる関節の病気
ラブラドールに見られる関節の病気として、股関節だけでなく「肘関節形成不全(ひじかんせつけいせいふぜん)」もよく知られています。
この病気は、まだ骨や関節が成長途中にある子犬の時期に発症することが多く、特に1歳前後の若いラブラドールには注意が必要です。
肘の関節がうまくかみ合わず、歩き方がぎこちなくなったり、前脚をかばうような動きが見られたりすることがあります。
ただ、初期段階では「ちょっと変かな?」程度の変化しか見えないことも多いため、見逃さないように日ごろからよく観察することが大切です。
ここでは、肘関節形成不全の症状や原因、治療法などについて、やさしくわかりやすくご紹介していきます。
ラブラドールに見られる肘関節の異常症状とは
肘関節形成不全とは、肘の関節がうまく発達せず、関節がかみ合わないことで痛みや動かしにくさが出る病気です。
ラブラドールのような大型犬で、特に成長期の子犬に多く見られます。
症状の程度 | 具体的な症状 |
軽度 | 歩行時に前足をかばう |
中度 | 前足を地面につけたがらない |
重度 | 前足を全く使わない |
慢性化 | 関節が腫れる、変形する |
この病気のサインは、主に前足の動きにあらわれます。
たとえば、歩くときにどちらかの前足をかばうような仕草が見られたり、散歩中に立ち止まって動きたがらなかったりする場合は、肘に違和感があるのかもしれません。
また、階段を上がるのを嫌がったり、遊ぶのをためらうようになるのもよくある初期のサインです。
特に生後6ヶ月から1歳頃までの子犬期は、骨や関節が急成長する時期なので、日々の様子をていねいに見てあげることが大切です。
早い段階で異常に気づければ、治療やケアの選択肢も広がります。
「少し気になるな」と思った時点で、獣医さんに相談してみると安心です。
ラブラドールの肘の病気と体重の関係
肘関節形成不全の発症や悪化には、体重が大きく関わっています。
特にラブラドールは体格がしっかりしていて食欲旺盛な犬種のため、体重管理がとても重要になってきます。
体重と病気の関係 | 影響 |
過度な体重増加 | 関節への負担が増大 |
成長期の急激な成長 | 関節の発育に影響 |
肥満 | 症状の悪化 |
適正体重の維持 | 症状の軽減 |
成長期に急に体が大きくなると、まだしっかり育っていない関節に無理がかかってしまい、形成不全のリスクが高まるとされています。
特に食事量が多すぎたり、カロリー過多のごはんを与え続けたりすると、体重が早く増えすぎて関節が追いつけなくなることもあります。
また、肥満は発症後の症状を悪化させる原因にもなります。
痛みや腫れがひどくなるだけでなく、手術や治療の選択肢にも影響する場合があります。
そのため、子犬の時期から年齢や運動量に合った適切な食事と運動を心がけ、理想的な体重を保つことが、肘の健康を守る大きなカギになります。
ラブラドールの肘関節形成不全の治療とサポート
肘関節形成不全と診断された場合、どのような治療法があるのでしょうか。
選択肢は複数ありますが、愛犬の年齢や症状の重さに応じて、もっとも無理のない方法を選んでいくことが大切です。
治療法 | 内容 |
薬物治療 | 痛み止めや抗炎症薬の投与 |
外科治療 | 関節内の骨片除去や関節鏡下手術など |
理学療法 | 関節の可動域を改善するためのリハビリ |
生活管理 | 運動制限と体重のコントロール |
軽度のケースでは、まずは内科的な治療と生活環境の見直しを組み合わせることで、症状がコントロールできることも多いです。
たとえば、痛み止めや消炎薬で症状をやわらげながら、関節にやさしい生活リズムを整えていきます。
中等度以上になると、リハビリやストレッチなどの理学療法を取り入れて、関節の動きを保つことが求められます。
水中運動やマッサージも、関節に負担をかけずに筋力を維持する手段として効果的です。
重症例では、関節内にある骨のかけらを取り除く外科手術が必要になることもあります。
どの治療法を選ぶかは個体差が大きいため、かかりつけの獣医師とよく話し合い、最適な方法を一緒に見つけていくことが何よりのサポートになります。
回復後のラブラドールの生活とリハビリ
治療がひと段落したあとも、ラブラドールが元気に暮らしていくためには、日常生活の中でのサポートが欠かせません。
無理のないリハビリと環境づくりを続けていくことで、再発の予防や関節の健康維持につながります。
ケア項目 | 具体的な方法 |
運動管理 | 短時間の散歩から始める |
体重維持 | 定期的な体重測定 |
環境整備 | 滑りにくい床材の使用 |
定期検診 | 関節の状態をチェック |
運動は、いきなり長時間行うのではなく、まずは短い散歩や軽い動きからスタートして、少しずつ時間を延ばしていくことが大切です。
また、肥満は関節に負担をかける原因になるため、定期的な体重測定と食事管理を続けましょう。
家の中では、滑りにくいマットを敷いたり、ジャンプしなくても済むような家具配置を工夫したりすると、足腰への負担を軽減できます。
関節が弱っている子にとって、こうした環境づくりはとても有効です。
そしてもうひとつ大切なのが、定期的な動物病院での検診です。
「元気そうに見える」と感じていても、内側では変化が進んでいることもあるため、早期の発見と対応が肝心です。
日々のケアと観察を続けながら、愛犬の健康な未来をサポートしていきましょう。
ラブラドールの外耳炎|耳の構造に起因するトラブル
ラブラドールと暮らしている飼い主さんから、「耳のにおいが気になる」「よく耳をかいている」といった声を耳にすることがあります。
こうしたサインの背景にあるのが、「外耳炎(がいじえん)」という耳の病気です。
外耳炎は、耳の入り口から鼓膜までの間に炎症が起こる状態のことで、かゆみやにおい、赤みなどが主な症状です。
特にラブラドールのような垂れ耳の犬種は、耳の中が蒸れやすく、空気の通りも悪いため、細菌やカビ(真菌)が繁殖しやすい環境になってしまいます。
ただ、外耳炎は正しくケアを続けることで予防もしやすい病気です。
早い段階で気づいてあげられれば、悪化を防ぐことも十分に可能です。
ここでは、ラブラドールの耳の構造がなぜ外耳炎を引き起こしやすいのか、そしてどんなケアを日常に取り入れるとよいのかを、やさしく解説していきます。
ラブラドールが耳を掻く・臭う時のチェックポイント
愛犬がよく耳を掻いたり、耳から独特なにおいがする場合、外耳炎のサインかもしれません。
ラブラドールは垂れ耳の構造上、耳の中が蒸れやすく、こうした症状が出やすい傾向があります。
早めに気づくためにも、日常のチェックポイントを知っておきましょう。
チェック項目 | 正常時 | 異常時 |
耳の臭い | 無臭またはわずかな臭い | 強い悪臭がする |
耳垢の状態 | 少量で乾燥している | 多量で湿っている・黒や茶色 |
耳の色 | 薄いピンク色 | 赤く腫れている |
愛犬の行動 | 普通に過ごしている | 頻繁に耳を掻く・頭を振る |
健康な耳は、ほんのりピンク色で耳垢も少なく乾燥しており、においもほとんど気になりません。
一方、外耳炎になると耳の中が赤く腫れ、ジメっとした耳垢が多くなり、においも強くなります。
また、耳を気にしてしきりに掻いたり、頭を振るような行動が見られる場合も、耳に違和感を感じているサインです。
こうした変化に気づいたときは、無理に掃除をせず、早めに動物病院で診てもらいましょう。
外耳炎は早期に対処すれば、長引かせずに済むことが多い病気です。
毎日のちょっとした気づきが、愛犬の耳の健康を守る大きなカギになります。
ラブラドールは垂れ耳のため外耳炎になりやすい?
ラブラドール・レトリーバーの垂れ耳は、見た目にも愛らしい特徴のひとつですが、実はその構造が外耳炎のリスクを高める要因になることがあります。
なぜ垂れ耳が外耳炎につながりやすいのか、日常で気をつけたいポイントと合わせて見ていきましょう。
垂れ耳の特徴 | 外耳炎への影響・リスク |
通気性が悪い | 耳の内部に湿気がこもりやすくなる |
耳垢が溜まりやすい | 汚れも一緒に溜まりやすく、細菌・真菌が繁殖しやすい |
汚れが入りやすい | 散歩時に草や砂、泥が耳の中に入りやすく、炎症や感染の原因となる |
自然な掃除が困難 | 耳の構造上、耳垢や老廃物が外へ出にくいため、人の手によるケアが必要になる |
垂れ耳は耳の入り口がふさがれているため、空気の流れが悪く、内部に湿気がこもりやすくなります。
この高温多湿な状態が、細菌や真菌(カビ)にとっては絶好の繁殖環境になります。
また、耳垢や外からの汚れがたまりやすい構造であるため、放っておくと炎症や感染の原因にもなります。
散歩や水遊びのあとなどは特に注意が必要で、耳の中に汚れや水分が残っていないかをチェックしましょう。
耳掃除は、コットンなどで表面をやさしく拭き取る程度にとどめ、強くこすったり奥まで触れたりするのは避けてください。
ラブラドールの外耳炎の治療と予防ケア
ラブラドールが外耳炎を発症してしまった場合、まず必要なのは獣医師による適切な診断です。
炎症の原因を見極めたうえで、それに合った治療を進めることが、早期改善と再発防止のカギになります。
また、普段から耳のケアを習慣にしておくことで、発症リスクをぐっと減らすこともできます。
治療・ケア方法 | 内容 |
点耳薬の使用 | 抗菌薬・抗炎症薬を処方し、炎症を抑える |
耳洗浄 | 専用の洗浄液で耳垢や汚れをやさしく除去 |
定期的な耳掃除 | 週1〜2回、表面を軽く拭き取るのが目安 |
環境改善 | 室内の湿度管理や耳の乾燥を心がける |
治療では、炎症の原因に応じて細菌や真菌を抑える点耳薬が使用されます。
必要に応じて、内服薬や注射によるサポート治療が行われることもあります。
また、耳の中にたまった汚れや耳垢を取り除く耳洗浄も、薬の効果を高めるために重要な工程です。
予防としては、週1〜2回を目安に、耳の表面をやさしく拭き取る程度のお手入れがおすすめです。
綿棒などで耳の奥を掃除するのは避け、コットンやガーゼを使ってやさしく行うのが基本です。
さらに、水遊びやシャンプーのあとは、耳の中をしっかり乾かすことも大切です。
湿気の多い環境は、外耳炎を引き起こす原因になるため、換気や除湿など環境面の工夫も欠かせません。
外耳炎は一度きりの治療では終わらず、継続的な観察とケアが重要です。
日頃からのちょっとした気づきと対応が、愛犬の耳の健康を守ってくれるはずです。
ラブラドールの耳を守るためにできること
ラブラドールのような垂れ耳の犬種は、外耳炎のリスクが高いため、日常的なケアがとても大切です。
難しいことをする必要はありません。毎日のふれあいの中で、耳の状態をやさしくチェックする習慣をつけるだけでも、健康を守る大きな一歩になります。
予防方法 | 具体的な対策 |
定期的な観察 | 毎日耳の見た目・におい・赤みなどを確認する |
適切な耳掃除 | 専用クリーナーとコットンでやさしくお手入れ |
湿気対策 | 散歩や入浴後は耳をしっかり乾かす |
異常時の対応 | においやかゆみ、赤みがあれば早めに動物病院へ相談 |
耳掃除は週1回から月2回程度を目安に、見える範囲をやさしく拭き取る程度で十分です。
イヤークリーナーとコットンを使い、綿棒や指を奥まで入れるのは避けましょう。
掃除しすぎると逆に炎症の原因になることもあるため、「やさしく・必要なときに」が基本です。
また、耳の中に水が残ると湿気がこもり、細菌やカビが繁殖しやすくなります。
お風呂や水遊びのあとは、清潔なタオルなどで耳の周りをしっかり乾かしてあげましょう。
少しでも異変に気づいたら、早めに動物病院へ。
「ちょっと変かも?」の段階での対応が、症状の悪化を防ぎ、愛犬の快適な毎日を守ることにつながります。
ラブラドールの皮膚炎・アレルギー|かゆみや脱毛の原因に
ラブラドールと暮らしている飼い主さんから、「最近よく体をかいている」「毛が抜けて赤くなってきた」といった声を耳にすることがあります。
こうした症状の背後には、皮膚炎やアレルギーなどの皮膚トラブルが隠れていることもあるのです。
ラブラドールは、活発に動き回る反面、皮膚がデリケートな傾向があり、外部からの刺激やアレルゲンに反応しやすい体質を持つ子も少なくありません。
また、季節の変わり目や乾燥・湿気の影響で、皮膚のバリア機能が弱まりやすくなることもあります。
特に「かゆみ」「赤み」「フケ」「脱毛」などが見られる場合には、早めの対処が大切です。
軽い症状だと思っていても、放っておくと悪化したり、ほかの部位に広がったりすることもあります。
ここでは、ラブラドールによく見られる皮膚炎やアレルギーの種類、原因、そして日常でできるケア方法まで、わかりやすくご紹介していきます。
「もしかしてうちの子も…」と感じたら、ぜひこの先の内容を参考にしてみてくださいね。
H:H4:ラブラドールの皮膚トラブルのサインと特徴
ラブラドールは皮膚がややデリケートな犬種といわれており、アレルギーや皮膚炎などのトラブルを抱えやすい傾向があります。
かゆみや脱毛など、見た目でわかりやすいサインも多いため、日頃から愛犬の皮膚の状態をチェックすることが大切です。
症状 | 軽度の変化 | 重度の変化 |
かゆみ | 時々掻く程度 | 常に体を掻いている |
皮膚の色 | 少し赤くなっている | 真っ赤に腫れて炎症が目立つ |
脱毛 | 部分的に毛が薄くなる | 広範囲に毛が抜けてしまう |
皮膚の状態 | 乾燥してカサついている | ジュクジュクし、湿り気がある状態 |
最初は軽いかゆみや赤みから始まることが多く、少し掻いている程度なら見過ごしてしまうかもしれません。
しかし、同じ場所を繰り返し掻くようになると、皮膚に傷ができ、そこから細菌感染につながるおそれがあります。
また、脱毛が広がってきたり、皮膚が湿っているような状態が見られる場合は、進行しているサインかもしれません。
ラブラドールに多い皮膚トラブルは、早期の気づきとケアによって悪化を防ぐことができます。
「いつもと違う」と感じた時点で、無理をせず早めに動物病院に相談するようにしましょう。
ラブラドールの皮膚炎は食事や環境が関係?
ラブラドールの皮膚トラブルには、さまざまな要因が関わっています。
特定の食材や季節の変化、身の回りの製品や生活環境、さらにはストレスまで――原因を一つに絞るのは難しいものです。
原因の種類 | 具体例 |
食物アレルギー | 牛肉、鶏肉、小麦、とうもろこしなど |
環境アレルギー | 花粉、ハウスダスト、ダニ、カビ |
接触アレルギー | シャンプー、洗剤、衣類の繊維など |
ストレス | 引っ越し、家庭環境の変化、運動不足など |
たとえば、食物アレルギーは特定の食材に対して免疫が過剰反応を起こすことで、皮膚にかゆみや赤みといった症状が出ることがあります。
牛肉や鶏肉、小麦などは、ラブラドールで比較的反応が出やすい食材とされています。
また、環境アレルギーは季節に応じて悪化することも多く、春先の花粉や梅雨時の湿気によるカビ、室内に潜むダニなどが原因になることもあります。
接触アレルギーでは、シャンプーや柔軟剤、カーペットの素材に反応するケースもあります。
さらに見落とされがちなのが、ストレスによる影響です。
住環境の変化や運動不足、不安感などが皮膚のバリア機能を低下させ、アレルギーを悪化させることもあるのです。
原因を特定するには、自己判断せず、獣医師による検査や問診が必要です。
複合的な要因が絡んでいることも多いため、生活環境を整えながら、丁寧に原因を見極めていくことが大切です。
ラブラドールの皮膚病の治療とケア方法
皮膚炎やアレルギーの治療は、原因や症状の重さによって方法が大きく異なります。
まず大切なのは「なぜ皮膚炎が起きているのか」を明らかにすること。原因をしっかり見極めてから、愛犬に合ったケアを進めていきましょう。
治療方法 | 内容 |
薬物治療 | 抗ヒスタミン薬、ステロイド、免疫抑制薬など |
食事療法 | 除去食試験を経て、アレルゲン除去食へ切り替える |
薬用シャンプー | 炎症や細菌の繁殖を抑える |
スキンケア | 保湿剤や清拭で皮膚のバリア機能を補う |
治療の出発点は、アレルギー検査や除去食試験による原因の特定です。
特定の食材が原因の場合は、その食材を避けた専用のフードに切り替える「食事療法」が行われます。
一方、環境アレルギーが疑われる場合には、抗ヒスタミン薬やステロイドのほか、最近ではオクラシチニブ(アポキル)やロキベトマブ(サイトポイント)といった注射薬も選択肢に含まれます。
加えて、皮膚の状態を整えるための薬用シャンプーや保湿ケアも、症状の改善や再発防止に有効です。
これらを単独ではなく、食事・薬・スキンケアを組み合わせる「多面的なアプローチ」が主流となっています。
治療期間は、症状の重さや体質によって大きく異なります。
完治までに時間がかかることもありますが、あせらず丁寧にケアを続けていくことが、愛犬の肌を守る一番の近道です。
ラブラドールの肌トラブルを防ぐ日常習慣
ラブラドールの皮膚を健やかに保つためには、日々のケアの積み重ねがとても重要です。
「気づいたときに」ではなく、「習慣として続けること」が肌トラブルの予防につながります。
予防方法 | 具体的な対策 |
定期的なブラッシング | 抜け毛や汚れを除去し血行を促進する |
適切な入浴 | 月1〜2回を目安に皮膚を清潔に保つ |
食事管理 | 良質なタンパク質と脂肪酸をバランスよく摂取 |
環境整備 | 清掃・換気・寝具洗濯でアレルゲンを減らす |
ブラッシングは週2〜3回を基本に、換毛期は毎日のケアがおすすめです。
毛玉やフケを取り除くだけでなく、血流を促し、皮膚の状態の変化にもいち早く気づくことができます。
入浴は清潔さを保つうえで効果的ですが、頻度が多すぎると皮膚の油分を奪い、乾燥やかゆみを招くことも。
犬専用の低刺激シャンプーを使い、月1〜2回を目安に行うとよいでしょう。
また、毎日の食事も皮膚の健康と直結します。
オメガ3・6脂肪酸やビタミン、良質なタンパク質を含んだバランスの良い食事が、皮膚のバリア機能を支えてくれます。
さらに、アレルゲン対策として、こまめな掃除や寝具の洗濯、換気も欠かせません。
ダニやホコリ、カビといった刺激物を減らすことで、肌への負担を軽くできます。
こうした日々の積み重ねが、肌トラブルの「予防」と「早期発見」のカギになります。
スキンシップのついでに、皮膚の状態もやさしく見てあげてくださいね。
ラブラドールの白内障・PRA|目の健康を守るために
ラブラドールと暮らしていると、「最近なんだか目が白っぽく見える」「暗いところで物にぶつかることがある」といった小さな変化に気づくことがあるかもしれません。
こうした症状の背景には、白内障やPRA(進行性網膜萎縮)といった目の病気が隠れていることもあります。
白内障は、目の水晶体が白く濁ることで視界がぼやけてしまう病気です。
一方PRAは、網膜が徐々に萎縮していく進行性の病気で、暗い場所で見えづらくなる「夜盲」から始まり、ゆっくりと視力を失っていくこともあります。
どちらも初期の段階では見た目にわかりにくく、見逃されやすい特徴がありますが、早めに気づいてあげることで、進行を遅らせたり、生活の質を保つ工夫ができるようになります。
ここでは、ラブラドールに多く見られる目の病気について、症状や原因、日常のチェックポイントなどをわかりやすくご紹介していきます。
ラブラドールの目の濁りや視力低下に気づくには
白内障やPRA(進行性網膜萎縮)は、ラブラドールでも比較的多く見られる目の病気です。
初期段階では分かりづらいこともありますが、目の外見や日常の行動に少しずつサインが現れます。
毎日のふれあいの中で「いつもと違う」に気づいてあげることが、早期発見の第一歩です。
症状項目 | 白内障 | PRA(進行性網膜萎縮) |
外見の変化 | 目が白く濁って見える | 目の奥が光って見える(反射が強い) |
視力の変化 | 徐々に低下していく | 夜間視力から低下し、昼間にも進行 |
行動の変化 | 物にぶつかる、段差でつまずく | 暗い場所を避ける、慎重な歩き方になる |
進行の速度 | ゆっくり進むことが多い | 比較的早く進行することもある |
白内障は、目の中の水晶体が白く濁っていく病気で、見た目にも変化があらわれます。
進行はゆっくりですが、放置すると視界がかすみ、ついには視力を失ってしまうこともあります。
一方、PRAは目の奥にある網膜が少しずつ萎縮していく遺伝性の病気で、最初は夜に見えづらくなる「夜盲」から始まることが多いです。
やがて日中も見えづらくなり、目の奥が異常に光って見えるようになることもあります。
どちらの病気も、散歩中に段差でつまずいたり、暗い場所を嫌がったりといった行動がヒントになります。
ラブラドールは遺伝的に目の疾患が起こりやすい犬種のため、定期的な健康チェックと行動の観察がとても大切です。
ラブラドールの白内障は加齢・遺伝が影響?
白内障やPRAの原因には、どのようなものがあるのでしょうか。 原因を理解することで、予防や早期発見につながります。
原因 | 白内障 | PRA |
加齢 | 高齢犬に多い | 中高齢期に発症 |
遺伝 | 遺伝的要因あり | 遺伝性が強い |
糖尿病 | 合併症として発症 | 関連性は低い |
外傷 | 目の怪我が原因 | 関連性は低い |
白内障は、加齢とともに発症することが多い病気です。 でも、ラブラドールでは遺伝的な要因も関係しており、若い年齢で発症することもあります。 糖尿病の合併症として白内障が起こることもあるため、血糖値の管理も重要です。 PRAは、遺伝的要因が強く、特定の遺伝子を持つ犬に発症しやすいことが分かっています。 どちらの病気も、完全な予防は困難ですが、定期的な検査で早期発見することが可能です。
ラブラドールの目の病気の治療法
白内障やPRA(進行性網膜萎縮)は、ラブラドールに多く見られる目の疾患です。
発症の背景には複数の要因が関わっており、それぞれの病気で原因は異なります。
正しく理解しておくことで、早期発見や適切な予防につながります。
原因 | 白内障 | PRA(進行性網膜萎縮) |
加齢 | 高齢犬に多く発症 | 中高齢期に進行 |
遺伝 | 遺伝性の若年性白内障がある | 遺伝性が非常に強い |
糖尿病 | 合併症として発症リスクが高まる | 発症との直接的関係はほとんどない |
外傷 | 強い衝撃が引き金となる場合があるが稀 | 外傷との関連性はほぼ見られない |
白内障は、加齢に伴って発症することが多く、特にシニア期の犬で目立つようになります。
しかし、ラブラドールのように遺伝的な素因を持つ犬種では、若齢でも発症する「遺伝性白内障」に注意が必要です。
さらに、糖尿病を抱える犬では、合併症として白内障が進行しやすくなるため、血糖値の管理も予防の一環といえるでしょう。
一方、PRAは網膜が萎縮していく遺伝性疾患で、特定の遺伝子変異を持つ犬に発症します。
進行は比較的早く、3歳ごろから視力の低下が始まることもあります。外傷や生活環境の影響による発症はほとんどなく、遺伝的素因がほぼすべてを占めています。
どちらの疾患も、完全に予防することは難しいものの、定期的な眼科検診や日常の観察によって早期に異変に気づくことが可能です。
愛犬の目の健康を守るために、「いつもと違う」兆候を見逃さず、獣医師のサポートを受けながら適切に対応していくことが大切です。
視力が落ちたラブラドールの暮らしを支える方法
ラブラドールが白内障やPRAなどで視力を失っても、落ち着いた生活を送ることは十分可能です。そのためには、視覚以外の感覚を活かした「暮らしの工夫」と、飼い主のあたたかい配慮が何よりの支えになります。
サポート方法 | 具体的な対策 |
環境の工夫 | 家具の配置を変えずに固定する |
音の活用 | 声かけや手を叩く音で安心感を与える |
安全対策 | 階段や段差にゲートを設置する |
散歩の工夫 | 毎日決まったルートで歩く |
視力が衰えた犬は、嗅覚・聴覚・空間記憶などを頼りに暮らしています。そのため、家具の配置を変えずに保つことで、家の中を安全に歩きやすくなります。声かけや合図の音を使えば、飼い主の存在を感じやすくなり、不安を和らげることもできます。
また、階段や段差は転倒の危険があるため、ゲートなどでしっかりガードしておくと安心です。散歩は、毎回同じ道順で歩くことで、犬はにおいや感触を記憶し、スムーズに行動できます。
視覚に頼れないぶん、他の感覚が自然と研ぎ澄まされていきます。大切なのは、飼い主が「できないこと」ではなく、「できること」に目を向け、愛犬にとって安心できる環境と習慣を整えてあげること。視力が低下しても、ラブラドールは変わらず豊かな日常を楽しむことができます。
ラブラドールの肥満・代謝性疾患|太りやすい体質に注意
ラブラドール・レトリーバーは、明るく人懐っこい性格と並んで、「食べることが大好きな犬種」としても広く知られています。旺盛な食欲は愛らしさのひとつでもありますが、それが原因となって、肥満や糖尿病、高脂血症といった代謝性疾患につながってしまうケースも少なくありません。
特にラブラドールは、もともとの体質として脂肪を蓄えやすく、エネルギー代謝が低めな傾向があることが分かっています。そのため、他の犬種よりも少しの過剰摂取で体重が増えやすく、適切な食事管理や運動習慣が非常に重要となるのです。また、一部の個体では、食欲のコントロールに関わる遺伝的な特性(POMC遺伝子の変異)が関係している可能性も指摘されており、「食べ過ぎ=しつけ不足」とは限らない点にも注意が必要です。
日頃から愛犬の体型や食事の様子に目を配ることが、肥満や代謝性疾患を未然に防ぐ第一歩。太りやすい体質を理解し、健康的な体重をキープするための工夫が、ラブラドールの健やかな毎日を支えてくれます。
ラブラドールの体重増加と病気の関係
愛犬の体重が少しずつ増えてきた…そんな変化に気づいても、「よく食べるのは元気な証拠」と思ってしまう方もいるかもしれませんね。ですが、ラブラドール レトリーバーのような大型犬にとって、体重の増加はただの変化ではなく、さまざまな病気と深く関係している重要なサインです。「少し太ったかも」と感じた時こそ、健康を守る第一歩になるかもしれません。
影響を受ける部分 | 関連する病気の例 |
関節 | 関節炎、椎間板ヘルニア |
心臓 | 心疾患、高血圧 |
呼吸 | 気管虚脱、呼吸器の病気 |
血糖バランス | 糖尿病(インスリン抵抗性) |
ラブラドールのように活発な犬種でも、体重が増えることで関節に大きな負担がかかります。特に股関節やひざまわりは体重の影響を強く受けやすく、関節炎や椎間板ヘルニアを引き起こすことがあります。
さらに、脂肪が増えることで心臓にも余計な負担がかかり、心疾患や高血圧につながることも。また、喉まわりに脂肪がつくと気管を圧迫してしまい、呼吸がしづらくなる「気管虚脱」などの呼吸器疾患を起こしやすくなります。実際に、ラブラドール で「呼吸が苦しそう」「すぐに息があがる」といった症状に気づく飼い主さんも多いようです。
加えて、肥満は血糖バランスにも影響を与えます。体内でインスリンがうまく働かなくなり、糖尿病の原因になることも。こうした「ラブラドール なりやすい 病気」は、すべて体重管理と深い関係があります。
とはいえ、必要以上に不安になる必要はありません。適正な体重を保つことで、これらのリスクはぐんと下げられます。「最近、ちょっとぽっちゃりしてきたかも」と感じた時こそ、見直す良いタイミングかもしれませんね。愛犬と一緒に、健やかで楽しい毎日を過ごすために。まずは小さな変化に気づき、寄り添ってあげることが何より大切です。
ラブラドールはなぜ太りやすい?原因を探る
「うちの子、すぐ太っちゃうんです…」
そんなお悩みをお持ちの飼い主さん、実はラブラドール レトリーバーには“太りやすい体質”があることをご存知でしょうか?
見た目がふっくらしていても愛らしいですが、健康を考えると少し注意が必要かもしれません。
まずは、ラブラドールが太りやすい理由を正しく知ることが、健康管理の第一歩です。
原因 | 内容 |
食欲旺盛 | 遺伝的に空腹を感じやすく、つねに食べたがる傾向がある |
代謝の特徴 | エネルギーを効率よく蓄える“省エネ体質” |
運動不足 | 室内生活中心で運動量が足りず、消費エネルギーが少ない |
遺伝的な体質 | 肥満を招く遺伝子(POMC変異)を持つ割合が高い |
ラブラドールは、食べることが大好きな犬種です。
その背景には「POMC遺伝子」の変異があり、脳が満腹を感じにくく、つねにお腹がすいているような状態になる子も多いと言われています。
実際に、ラブラドールの約4頭に1頭がこの遺伝子変異を持っているとも報告されています。
さらに、この犬種はもともと水中作業を行うために改良されてきた歴史があり、効率よくエネルギーをため込む“省エネ体質”でもあります。
つまり、あまり食べていないつもりでも、脂肪としてたまりやすいのです。
現代では室内で過ごす時間が長くなり、運動量が不足しがちです。
ラブラドールのように活発さが魅力の犬でも、散歩や遊びが足りなければ、カロリーがうまく消費されずに太りやすくなってしまいます。
こうした要因が重なり、「ラブラドール なりやすい 病気」の多くが肥満と関係していることも。
だからこそ、日々の食事管理や運動習慣、定期的な体重チェックがとても大切です。
ラブラドールの健康的なダイエットと対策法
「うちのラブラドール、ちょっと太り気味かも…」
そんなふうに感じたとき、どこから見直せば良いか迷う方も多いのではないでしょうか。
実は、ラブラドール レトリーバーのような犬種は、もともと太りやすい体質を持っています。だからこそ、無理なく続けられる“やさしいダイエット”を意識することが大切です。
方法 | 対策内容 |
食事制限 | 理想体重をもとにカロリーを計算してごはんを調整 |
運動の工夫 | 散歩を少し長めにしたり、遊び時間を増やす |
食事回数の工夫 | 1日2〜3回に分けて、空腹感をやわらげる |
獣医師のサポート | 定期的な体重チェックと健康状態の確認 |
ダイエットの基本は、「摂る量を減らし、動く量を増やす」こと。
まずは理想体重を目安に、1日に必要なカロリーを計算し、それに合わせてごはんの量を少しずつ調整していきましょう。急に減らすとストレスになることもあるので、あくまで“ゆるやかに”がポイントです。
運動についても、激しくする必要はありません。
お散歩の時間を5〜10分長くしたり、ボール遊びを取り入れたりと、愛犬が楽しめる工夫をするのがおすすめです。
こうすることで、自然と消費カロリーが増えていきます。
また、食事の回数を1日2〜3回に分けることで、空腹によるストレスもやわらぎます。
「食べたいけどガマン」という状態は、犬にとってもつらいもの。満足感を得ながら、健康的に体重を落としていく方法が理想です。
そして忘れてはいけないのが、獣医師との連携です。
ダイエット中の体重の変化や体調のチェックは、プロの目で見てもらうのが安心ですね。
とくに、ラブラドール 病気 に関する心配がある方は、肥満の影響を見逃さないためにも定期的な相談をおすすめします。
無理せず続けられるペースで、愛犬と一緒に楽しみながら健康を取り戻していけるといいですね。
ラブラドールの肥満を防ぐための生活改善ポイント
ラブラドール レトリーバーの健康を守るうえで、肥満の予防はとても大切です。
「うちの子は元気だから大丈夫」と思っていても、知らないうちに体重が増えていることもあるかもしれません。
でも大丈夫。日々の暮らしの中で、ちょっとした工夫を重ねていくことで、健康的な体型をしっかりキープすることができますよ。
予防ポイント | 実践の工夫 |
適切な食事量 | 年齢・体重・活動量に応じたカロリー計算で調整 |
食事の質 | 高タンパク・低脂肪のフードを選ぶ |
定期的な運動 | 毎日のお散歩と遊びをしっかり取り入れる |
おやつの管理 | 量とカロリーを決めて与える |
体重のチェック | 定期的に測定し、早めに変化に気づけるようにする |
ラブラドール なりやすい 病気 の多くは、実は肥満と深く関わっています。
だからこそ、まずは「食べすぎない・運動不足にしない」を日常の中で意識することが何よりの予防策になります。
まず食事ですが、必要なカロリーは年齢や体重、そして運動量によって変わります。
その子に合った量を計算して、ごはんを与えることが大切です。さらにフードの質にも目を向けて、高タンパク・低脂肪なタイプを選ぶと、筋肉を保ちながら脂肪をためにくくできます。
運動面では、毎日の散歩を欠かさないことに加えて、家の中でも遊ぶ時間をしっかり取ってあげましょう。
動くことが好きなラブラドールだからこそ、無理なく続けやすいはずです。
また、つい多くなりがちなおやつにも注意が必要です。
ごほうびは大切なコミュニケーションの一つですが、与える量やタイミングを決めて、1日の総カロリーに含めて考えてあげると安心です。
そして最後に、こまめな体重チェックを習慣にしてみてください。
「最近ちょっと重くなったかも?」と早く気づければ、対応もスムーズです。
ラブラドール 病気 へのリスクを減らすためにも、こうした日々の見守りがとても役立ちます。
無理をせず、でもコツコツと続けること。
それが愛犬の健やかな毎日につながっていきますよ。
ラブラドールの胃捻転|命にかかわる危険な病気
ラブラドール レトリーバーと暮らしている方にとって、気をつけたい病気のひとつが「胃捻転(いねんてん)」です。
元気に見えていた愛犬が、突然ぐったりしてしまう――そんな緊急事態を引き起こすこともある病気で、特に大型犬に多く見られます。
「いつも通り」だと思っていた日常の中で、どんなサインを見逃さないようにすればよいのか。
まずは、症状やリスクを正しく知ることが、愛犬の命を守る第一歩につながります。
ラブラドールの胃捻転のサインを見逃さない
胃捻転は、ラブラドール レトリーバーのような大型犬に特に多く見られる、命にかかわる危険な病気です。
しかも、その症状は突然あらわれ、短時間で命にかかわるほど重篤化することも。
だからこそ、どんな変化が「危険信号」なのかを、あらかじめ知っておくことがとても大切です。
症状の段階 | 見られるサイン |
初期症状 | 落ち着かない、そわそわする、歩き回る |
進行期症状 | 嘔吐しようとするが何も出ない(空嘔吐) |
重篤期症状 | お腹がふくらむ、呼吸が苦しそうになる |
危険信号 | ぐったりして動かない、意識が朦朧とする |
最初は、なんとなくソワソワした様子や、いつもより落ち着きがない程度かもしれません。
でも、その後すぐに「吐きたいのに何も出ない」という“空嘔吐(からおうと)”が見られたら、要注意です。これは胃捻転の重要なサインのひとつです。
さらに進むと、お腹がパンパンにふくらみ、苦しそうに呼吸するようになります。
ラブラドールのように筋肉質な犬では、この膨らみが外からは分かりにくい場合もあるため、「見た目に変化がないから大丈夫」とは言い切れません。
そして最も危険な状態では、ぐったりして立ち上がれなかったり、意識がもうろうとしたりすることも。
この段階では、ショック状態に近く、対応が遅れると命に関わることもあります。
「ラブラドール なりやすい 病気」のひとつでもある胃捻転は、何よりも早期の気づきと、すぐの動物病院受診がカギになります。
たとえ症状が軽く見えても、少しでも異変を感じたら、ためらわずに獣医さんに相談してくださいね。
ラブラドールの胃捻転を引き起こす要因とは
ラブラドール レトリーバーのような胸の深い大型犬は、体の構造上、胃捻転(いねんてん)を起こしやすいとされています。
「うちの子は元気だから大丈夫」と思っていても、日常のちょっとした行動がリスクを高めてしまうこともあるのです。
まずは、どのような要因が発症につながるのかを知って、しっかり予防していきましょう。
要因 | 詳細説明 |
食事の取り方 | 一度にたくさん食べると胃が急にふくらみやすくなる |
運動のタイミング | 食後すぐに走ったり遊んだりすると胃がねじれやすくなる |
体型の特徴 | 胸の深い大型犬は構造的に胃がねじれやすい |
加齢の影響 | 筋肉が弱くなる中高齢期は胃を支える力が低下する |
もっとも注意したいのは、食事の与え方です。
ラブラドールは食欲旺盛な子が多く、一気にごはんを食べてしまうことも。
でも、一度に大量に食べると胃が急激に広がり、ねじれやすくなってしまいます。
「たくさん食べて満足そう」と思っても、その後に胃捻転を起こすリスクが高まる可能性もあるのです。
さらに、食後すぐの激しい運動も危険です。
お散歩や遊びは大切ですが、食後は2~3時間ほど安静にしてから動くようにしましょう。
また、ラブラドールのように胸が深い体型の犬は、もともと胃が不安定になりやすい構造をしています。
とくに中高齢期にさしかかると、内臓を支える筋力が低下し、よりねじれやすくなる傾向があると言われています。
こうした要因は、「ラブラドール なりやすい 病気」のひとつである胃捻転の大きな引き金になりえます。
だからこそ、日常の習慣を少し見直すだけでも、リスクを大きく減らすことができるのです。
分割給餌や、食後の静かな時間を意識することが、愛犬の命を守る予防策になりますよ。
ラブラドールの胃捻転は手術が必要?早期対応の重要性
ラブラドール レトリーバーのような大型犬が胃捻転(いねんてん)と診断された場合、その対応はまさに「一刻を争うもの」です。
この病気は、時間が経つほど命にかかわるリスクが高まるため、迅速で適切な処置がとても重要になります。
どのような治療が行われるのか、あらかじめ知っておくことで、いざという時に迷わず行動できます。
治療段階 | 内容説明 |
応急処置 | 胃のガス抜き(減圧)・点滴・ショック対策 |
緊急手術 | 胃のねじれを戻す外科手術(全身麻酔下) |
予防手術 | 再発を防ぐため、胃を腹壁に固定する処置(胃固定術) |
術後管理 | ICUなどでの集中管理とモニタリング |
胃捻転の治療は、まず胃の中にたまったガスを抜き、急激な圧迫をやわらげる「減圧処置」から始まります。
この段階でもすでにショック状態に近いことがあるため、点滴や酸素投与などの応急措置が並行して行われます。
次に行われるのが、緊急開腹による手術です。
全身麻酔のもとでねじれた胃を元の位置に戻す処置が行われ、場合によっては壊死した部分を切除することもあります。
さらに、再発防止のために胃を腹壁に縫い付けて固定する「胃固定術」が、ほとんどのケースで一緒に行われています。
術後は、集中治療室(ICU)での管理が必要になることも少なくありません。
術中・術後は心不整脈やショック、炎症反応などの合併症が起きやすく、24時間体制でのモニタリングが求められます。
「ラブラドール なりやすい 病気」の中でも、胃捻転は特にスピード勝負の病気です。
初期のサインに気づいてから、数時間以内に適切な治療ができるかどうかで、生存率が大きく変わります。
「おかしいな」と思ったら、迷わず動物病院へ連絡してください。
早く動くことが、愛犬の命を救うカギになります。
胃捻転を防ぐラブラドールの食事・運動習慣
ラブラドール レトリーバーにとって、胃捻転(いねんてん)は命にかかわるリスクの高い病気です。
でも、毎日のちょっとした習慣を工夫することで、そのリスクをしっかり下げることができるのをご存じですか?
「食べ方」や「遊ぶタイミング」など、愛犬との時間を少しだけ見直すだけで、大きな予防につながります。
予防ポイント | 具体的な対策 |
食事の分割 | 1日2~3回にわけて与える |
食事のペース | 早食いを防ぎ、ゆっくり食べられる工夫をする |
運動のタイミング | 食前・食後1時間は激しい運動を避ける |
水分の与え方 | 一度に大量に飲ませず、こまめに与える |
胃捻転を予防するうえで最も基本となるのが、「1回の食事量を減らすこと」です。
1日分のごはんを2~3回にわけてあげることで、胃にかかる負担が軽くなり、ねじれのリスクも下がります。
「朝と夜の2回食」だけでなく、昼にもう一度小分けして与えるのもおすすめです。
また、食べるペースにも注目してみましょう。
ラブラドールは食欲旺盛な子が多く、つい一気に食べてしまいがちです。
そこで、早食い防止用の食器やフードパズルなどを取り入れると、自然とゆっくり食べる習慣が身につきます。
運動のタイミングも重要なポイントです。
ごはんの直前や直後に激しく動くと、胃の位置が不安定になり、ねじれやすくなってしまいます。
最低でも、食事の前後1時間は静かに過ごすように心がけると安心です。
さらに見落としがちなのが水分の摂り方。
特に運動後や食後などは、一気に大量のお水を飲もうとする子もいますが、これも胃に負担をかける原因に。
飲み水はいつでも飲めるようにしておきつつ、一度にがぶ飲みしないよう、こまめに与える工夫も効果的です。
こうした毎日の積み重ねが、「ラブラドール なりやすい 病気」のひとつである胃捻転の大きな予防になります。
愛犬の健康を守るために、できることから少しずつ取り入れてみてはいかがでしょうか。
ラブラドールの悪性腫瘍(がん)|高齢期に増える深刻な病気
ラブラドール レトリーバーは、元気で陽気な性格が魅力の犬種ですが、高齢になるにつれて「がん(悪性腫瘍)」のリスクが高まる傾向があります。
見た目ではわかりにくい症状も多く、「なんとなく元気がないかも」といった小さなサインが、実は病気の始まりだった…ということもあるのです。
大切な家族だからこそ、早めに気づいてあげることが何よりの支えになります。
まずは、ラブラドールで多く見られるがんの特徴や、治療法について知っておきましょう。
ラブラドールに見られるがんのサイン
がん(悪性腫瘍)は、ラブラドール レトリーバーが高齢期に入りやすくなる代表的な病気のひとつです。
ただし、「がん=すぐにわかる」というものではなく、初期症状はとてもわかりにくいこともあります。
だからこそ、小さな変化にも気づけるよう、サインを知っておくことが大切です。
症状 | 具体的な変化 |
しこりや腫れ | 体を触ったときに感じる、こぶのような塊 |
食欲不振 | 大好きだったおやつやごはんを口にしなくなる |
体重減少 | 食事量が変わっていないのに、急にやせてきた |
呼吸の異常 | 息が荒い、咳が長引く、苦しそうにしている |
がんのサインは、腫瘍ができた場所や進行具合によってさまざまです。
たとえば、皮膚や体表にできたがんは、しこりや腫れとして見つかることが多く、普段のスキンシップ中に「ん?ここに固いものがあるかも…」と気づくことがあります。
内臓にがんができた場合は、食欲がなくなったり、急にやせてきたりするなどの変化が目立ってきます。
特に、ラブラドールのように食欲旺盛な犬種で「ごはんを残す」「おやつを嫌がる」といった行動が見られたときは、注意が必要です。
また、肺や胸の腫瘍では、咳が続いたり、息切れしやすくなるといった呼吸の異常がサインになります。
「散歩が好きだったのにすぐ疲れるようになった」「深く呼吸できていない気がする」といった変化も見逃せません。
もちろん、これらの症状がすべてがんによるものとは限りませんが、共通して言えるのは「早く気づくことがとても大事」ということです。
とくにラブラドール なりやすい 病気 の中には、がんも含まれているため、定期的な健康診断や日々のちょっとした変化の観察が、早期発見のカギになります。
「いつもと少し違うかも」と感じたら、迷わず動物病院に相談してみてくださいね。
早めの一歩が、愛犬の命と暮らしの質を守ることにつながります。
ラブラドールの腫瘍は遺伝や老化が関係する?
ラブラドール レトリーバーが高齢になるにつれ、「がん(悪性腫瘍)」の発症リスクが高くなることは、すでに多くの研究でも明らかにされています。
ただし、「年だから仕方ない」と片づけるのではなく、どんな要因が影響するのかを理解することが、予防や早期発見の第一歩になります。
主な要因 | 内容の説明 |
加齢 | 細胞の老化により、修復ミスやがん細胞の増殖が起こりやすくなる |
遺伝 | 家系や犬種による発症傾向。ラブラドールは一部がんで高リスク |
環境要因 | 紫外線、たばこの煙、農薬などの発がん物質への長期暴露 |
免疫低下 | ストレスや慢性疾患による抵抗力の低下で、がん細胞の監視が不十分に |
がんの要因として最も多く挙げられるのが「加齢」です。
年齢を重ねると、細胞の修復機能や免疫システムが弱まり、本来なら排除されるはずの異常細胞が増殖しやすくなります。
とくに、ラブラドールのような大型犬では、老化にともなう体の変化が急に現れることも多いため、注意が必要です。
また、遺伝的な影響も見逃せません。
「親や兄弟犬にがんの発症歴がある」「同じ犬種でがんの発生率が高い」といったケースでは、腫瘍のリスクが高まる傾向があるとされています。
ラブラドール なりやすい 病気 のひとつとして、特定の腫瘍が研究で報告されているのもその一例です。
さらに、環境的な要因もがんの引き金となることがあります。
たとえば、紫外線、農薬、家庭内洗剤の成分、受動喫煙など、日々の生活環境で知らず知らずのうちに有害物質に触れてしまっていることも。
こうした慢性的な刺激が、細胞にダメージを与え続けることで、がん細胞が生まれるリスクが高まるのです。
加えて、ストレスや持病による免疫力の低下も重要な要素です。
免疫がしっかり働いていれば排除できるがん細胞も、体調を崩していたり疲れがたまっていたりすると、体内で増殖しやすくなってしまいます。
もちろん、これらの要因を完全に取り除くことはできません。
けれど、バランスのよい食事や適度な運動、ストレスをためない日常、定期的な健康診断など、毎日の積み重ねでリスクを減らすことは十分に可能です。
「気づいたときには遅かった」とならないように、ふだんの暮らしを見直すことから始めてみましょう。
ラブラドールのがんの治療法と方針
ラブラドール レトリーバーががんと診断されたとき、飼い主さんとして最も気になるのが「どんな治療ができるのか」ではないでしょうか。
がんの種類や進行度、愛犬の年齢や体力によって、選べる治療法はさまざまです。
その子にとって最善の道を選ぶために、治療の基本的な選択肢と考え方を知っておくことがとても大切です。
治療法 | 内容の説明 |
外科手術 | 腫瘍を取り除く手術。早期がんや局所の腫瘍で選ばれることが多い |
化学療法 | 抗がん剤で全身に広がるがん細胞にアプローチする方法 |
放射線治療 | 手術が難しい部位や再発防止に、ピンポイントでがん細胞を狙う |
緩和治療 | 痛みの軽減やQOL(生活の質)の向上を目的としたサポート治療 |
がんが初期段階で見つかった場合は、外科手術で腫瘍を切除するのが最も効果的とされています。
腫瘍がひとつの場所にとどまっている場合、この方法で根治できるケースも多く、第一選択となることがよくあります。
一方、全身にがん細胞が広がっている場合や、手術が難しいケースでは「化学療法(抗がん剤)」が検討されます。
リンパ腫など、薬剤が効果を発揮しやすいタイプのがんでは、化学療法が治療の中心になることもあります。
ただし、副作用(吐き気・食欲不振・下痢など)にも配慮が必要で、愛犬の体調やQOLを守りながら治療を進めることが大切です。
さらに、鼻腔や脳など手術が難しい場所にできた腫瘍には「放射線治療」が選ばれることもあります。
局所的に照射できるため、負担を軽減しながらがん細胞の増殖を抑える効果が期待できます。
そして、進行がんや高齢で体力が落ちている場合などには、「緩和治療」という選択肢もあります。
痛みや不快感をやわらげ、生活の質(QOL)を大切にする治療で、抗がん剤や手術を行わず、できるだけ穏やかな毎日をサポートする方法です。
「ラブラドール なりやすい 病気」のひとつでもあるがんは、決して他人事ではありません。
でも、治療には必ず選択肢があり、飼い主さんと獣医師が一緒に考え、納得できる方法を選んでいける時代になっています。
「うちの子にとって何が一番いいのか」を一緒に見つけていくことが、何よりの支えになるはずです。
治療後もラブラドールが安心して過ごせるケア
ラブラドール レトリーバーががんの治療を終えた後も、本当の意味での「ケア」はこれからが始まりです。
大切なのは、再発を防ぐことだけでなく、愛犬が穏やかに、そして前向きに毎日を過ごせるようサポートすること。
そのためには、体と心の両面に目を向けた、継続的なケアが欠かせません。
ケア項目 | 具体的な方法 |
定期検診 | 血液検査や画像検査で再発・転移の有無を定期的にチェックする |
栄養管理 | 免疫力を高めるバランスの取れた食事で、体力回復をサポートする |
運動の調整 | 無理のない範囲で軽い運動を続け、筋力と気分の安定を図る |
心のケア | ふれあいや安心できる環境づくりで、愛犬の気持ちを落ち着かせてあげる |
まず重要なのが、定期的な健康チェックです。
治療が終わったからといって油断せず、血液検査や画像診断などを活用して、再発や転移の兆候がないかを早期に確認していくことが欠かせません。
多くの動物病院では、術後6か月〜1年ごとの検診を勧めています。
次に見直したいのが「食事の質」です。
治療中や手術後は、体力が落ちていたり、免疫が弱っていたりすることがあります。
高タンパク・オメガ3脂肪酸・抗酸化栄養素などを含んだ栄養バランスの良い食事は、回復と再発予防の両面で役立ちます。
獣医師に相談しながら、その子に合った食事を選んであげると安心です。
また、体調を見ながらの「適度な運動」も大切です。
激しい運動は避けつつ、軽いお散歩や遊びを通じて筋力を維持し、ストレスも発散できるようにしましょう。
運動は気分転換にもつながり、心のケアにもなります。
何よりも大切なのは、飼い主さんとのふれあいの時間です。
治療を乗り越えた愛犬にとって、「いつもの優しい声かけ」「ぬくもりのある触れ合い」は、何よりも心を落ち着けてくれるもの。
病気を忘れて穏やかに過ごせるような空間づくりも、立派なサポートのひとつです。
たとえ再発や進行があったとしても、「痛みを和らげる」「快適な時間を守る」といったケアは最後までできます。
ラブラドール なりやすい 病気 のひとつとしてがんが挙げられるからこそ、治療後のサポートも大切にしていきたいですね。
ラブラドールのてんかん|突然の発作に備えるには
ラブラドール レトリーバーは明るく活発な性格が魅力ですが、そんな愛犬が突然けいれんを起こす場面に出くわしたら、きっと驚きと不安でいっぱいになるはずです。
てんかんはラブラドールにも見られる神経系の病気のひとつで、初めての発作ではどう対応すればよいのか戸惑う方も多いかもしれません。
ですが、正しい知識と心構えがあれば、落ち着いて対応することができ、愛犬の命を守ることにもつながります。
まずは、てんかんとはどのような病気なのか、そしてどのように備えておけばよいのかを一緒に見ていきましょう。
ラブラドールに起こるてんかん発作の特徴
てんかん発作は、ラブラドール レトリーバーにも見られる神経系の病気のひとつです。
突然の発作は驚きと戸惑いを伴いますが、発作にはいくつかの段階があり、それぞれの特徴を理解しておくことで、より落ち着いて対処できるようになります。
発作の段階 | 見られる症状・行動例 |
発作前兆 | そわそわする、落ち着かない、狭い場所に隠れようとする |
発作中 | 全身のけいれん、硬直、意識がなくなる、よだれが出るなど |
発作後 | ぼんやりする、ふらつく、疲れてぐったりしている |
回復期 | 数分〜数十分かけて普段の様子に戻っていく |
発作の最初のサインとして、「何か様子がおかしい」と感じる飼い主さんも多いようです。
たとえば、普段よりも落ち着きがなくなったり、急に隅っこへ隠れようとしたりする行動が見られます。
これがいわゆる「発作の前兆」で、実際の発作の直前に現れることがあります。
発作が始まると、全身がけいれんしたり、意識がなくなったように見えたりすることもあります。
目を見開いて硬直したり、泡を吹くような呼吸をする場合もあり、飼い主さんにとってはとてもショッキングな光景かもしれません。
ただし、ほとんどのてんかん発作は1~2分程度でおさまります。
発作の直後には、ふらふらと歩いたり、名前を呼んでも反応が鈍かったりする「発作後症状」が見られることがあります。
この段階では疲労感が強く、しばらくは落ち着かない様子が続くかもしれません。
やがて時間が経つにつれて徐々に普段の状態に戻っていくのが「回復期」です。
発作中に大きな声をかけたり、体を無理に押さえたりすると、かえって刺激になってしまうこともあるため注意が必要です。
まずは「落ち着いて見守ること」、そして「発作の時間を測ること」が大切です。
できればスマホで動画を撮っておくと、後日、獣医師による診断の助けにもなります。
てんかんはラブラドール なりやすい 病気 のひとつとして知られており、適切な管理と治療で発作の頻度を抑えられることもあります。
まずは発作の特徴を知っておくことが、愛犬を守る第一歩になります。
ラブラドールのてんかんの原因には遺伝も関係?
「なぜ、うちの子が突然てんかんに?」
そう感じた飼い主さんも少なくないかもしれません。
てんかんにはいくつかのタイプがあり、原因もさまざまです。
その背景を知っておくことで、ラブラドール レトリーバーに起こりやすい傾向や、病気への理解がぐっと深まります。
分類 | 原因の特徴 |
特発性てんかん | 明確な異常は見つからないが、遺伝的素因が強く疑われる |
症候性てんかん | 脳腫瘍・外傷・感染症など、明らかな脳の異常が原因 |
潜因性てんかん | 原因が推定されるが、画像検査などで確定できないケース |
反応性発作 | 中毒や低血糖、肝疾患など一時的な代謝異常による発作 |
犬のてんかんの中で最も多いのが、「特発性てんかん」と呼ばれるタイプです。
これは、明らかな脳の病気が見つからないにもかかわらず発作が起きるもので、遺伝的な体質が関係していると考えられています。
ラブラドール レトリーバーも、特発性てんかんのリスクが高い犬種とされており、3%前後の有病率が報告されています。
特発性てんかんは、生後6か月〜6歳くらいまでの若い時期に発症することが多いのも特徴です。
元気いっぱいに見えていた愛犬が、突然けいれんを起こしたとき、飼い主さんが強いショックを受けるのは当然のことです。
けれど、遺伝が背景にある場合は「悪い飼い方をしたから」では決してありません。
それを知っておくだけでも、気持ちが少し軽くなるかもしれませんね。
一方、脳腫瘍や外傷、脳炎などの明らかな原因がある場合は「症候性てんかん」と呼ばれます。
MRIやCTなどの検査で脳に異常が確認されることが多く、治療法や対応も異なってきます。
さらに、原因は推定されるものの検査で特定できない「潜因性てんかん」、そして肝機能障害や中毒など一時的な身体の異常で起こる「反応性発作」など、さまざまなタイプがあることも知っておくと安心です。
ラブラドール なりやすい 病気 のひとつであるてんかん。
原因のタイプによって治療の選択肢も変わるため、まずは発作の内容や頻度、年齢などをきちんと伝えた上で、獣医師と一緒に原因を探っていくことが大切です。
ラブラドールが発作を起こした時の対処と治療法
てんかん発作が起きたとき、目の前の状況に戸惑い、何をすればいいのか分からなくなる方も多いと思います。
でも大丈夫。事前に知識を持っておくことで、いざという時に落ち着いて行動することができます。
ラブラドール レトリーバーのような大型犬でも、正しい対応と継続的な治療で発作のコントロールは可能です。
対処・治療項目 | 具体的な方法やポイント |
発作中の対応 | 危険なものをどけて、安全な場所で静かに見守る |
応急処置の注意点 | 舌を噛まないように何かを口に入れるのは危険なのでNG |
発作の記録 | 発作の様子や時間を記録(メモや動画)しておく |
獣医師への相談 | 発作後に必ず受診し、検査や治療方針を検討する |
発作が起きたら、まずは周囲にある家具や角など、ぶつかってケガをしそうなものを取り除きましょう。
体を無理に押さえたり揺すったりせず、やさしく見守ることが大切です。
「舌を噛まないように」と口に手や物を入れたくなるかもしれませんが、それはかえって危険なので控えてくださいね。
発作が始まったら、どのくらいの時間続いたかを計っておくのもとても大切です。
発作の様子をスマートフォンで動画に撮っておけば、後から獣医師の診断にも役立ちます。
とくに発作が5分以上続いたり、短時間で何度も繰り返す場合は「重積発作」と呼ばれる緊急事態。
すぐに動物病院へ連絡しましょう。
発作後は、愛犬が落ち着いたタイミングで、必ず獣医師に相談してください。
症状や頻度に応じて、検査や治療方針を決めていくことになります。
治療の中心は「抗てんかん薬」によるコントロールです。
フェノバルビタール、ゾニサミド、臭化カリウムなどがよく使われており、体に合った薬を選びながら調整していきます。
治療中は、薬の効果や副作用をチェックするために定期的な血液検査も必要です。
また、緊急時には座薬や点鼻薬など、即効性のある処方薬が使われることもあります。
ラブラドール なりやすい 病気 のひとつであるてんかん。
ですが、正しい対応と治療によって、安心して過ごせる毎日はしっかり取り戻せます。
「慌てず、見守る。そして記録と相談を忘れない」この基本を覚えておくだけでも、愛犬の命を守る力になりますよ。
てんかんと付き合うラブラドールとの日常ケア
てんかんを抱えるラブラドール レトリーバーと過ごす毎日は、不安と隣り合わせに感じることもあるかもしれません。
けれど、正しいケアを続けていけば、愛犬も飼い主さんも安心して暮らすことができます。
毎日の積み重ねが、発作のリスクを減らし、穏やかな時間を守ってくれるのです。
ケアのポイント | 具体的な実践方法 |
薬の管理 | 決まった時間に確実に飲ませることが発作予防の基本 |
発作の記録 | 発作の日時・時間・様子などをメモまたは動画で残す |
環境の工夫 | 階段や高い場所にはバリケードを設置し、発作時の安全を確保 |
ストレスの軽減 | 規則正しい生活・リラックスできる環境を意識する |
最も大切なのは、処方された抗てんかん薬を毎日決まった時間にきちんと飲ませることです。
薬の間隔が空いてしまうと、血中濃度が下がって発作が起こりやすくなるため、1回でも飲み忘れがないよう注意しましょう。
アラームや服薬カレンダーを活用すると、管理がぐんと楽になりますよ。
また、発作が起こったときは、その日時、持続時間、前後の様子を記録しておくことも大切です。
スマホの動画機能を活用すれば、獣医師が客観的に症状を把握しやすくなり、薬の調整や診断に役立ちます。
生活環境の見直しも忘れずに。
てんかん発作は突然起こるため、階段やソファなど高い場所からの落下リスクを避けるための安全対策をしておきましょう。
カーペットを敷いておくのも、転倒や衝突によるケガの予防になります。
そして、見落としがちなのがストレスケア。
急な環境変化や生活リズムの乱れは、発作を引き起こすきっかけになることがあります。
なるべく決まった時間に食事・散歩・睡眠を整え、穏やかな日常を意識してあげてください。
飼い主さんの声かけやふれあいも、愛犬の安心材料になります。
ラブラドール なりやすい 病気 のひとつであるてんかんですが、適切な治療と日常ケアを継続することで、発作の頻度を抑え、愛犬らしく充実した毎日を送ることは十分に可能です。
「一緒に乗り越える」という思いが、きっと大きな安心と支えになります。
ラブラドールの年齢別に見る健康リスクと予防ケア

ラブラドール レトリーバーと暮らすうえで、健康管理は欠かせないテーマのひとつです。
ただし、その内容は年齢によって大きく変わっていきます。
子犬期には感染症や先天的な異常への注意が必要ですし、成犬になると運動量の増加や食欲の変化から、肥満や関節トラブルといった「生活習慣」に関わるリスクが高まってきます。
そして、シニア期には消化器や心臓・腎臓などの内臓疾患、認知機能の低下、てんかんや腫瘍といった深刻な病気にも備えが必要になります。
どの時期にも共通するのは、「今この瞬間の体調や行動に、ちゃんと気づいてあげること」。
その子の年齢や体質に合ったケアを行うことで、病気を未然に防いだり、重症化を防いだりすることができます。
また、成長のスピードや老化の進み方は、犬によって異なるもの。
だからこそ「年齢=数字」ではなく、「年齢=変化の目安」としてとらえ、今できる最善のケアを選んでいくことが大切です。
この章では、ラブラドールのライフステージごとに注意したい病気と、日常生活で取り入れたい予防ケアのポイントをわかりやすくご紹介します。
愛犬がいつまでも元気に、笑顔でそばにいてくれるように。年齢に応じたサポートを一緒に見直してみましょう。
ラブラドールの子犬期に注意したい病気とケア
子犬期は、ラブラドール レトリーバーにとって「からだの土台」をつくる大切な時期です。
この時期の過ごし方が、将来の健康や発育に大きく影響します。
免疫力はまだ未熟で、外からの刺激に弱く、骨や関節もこれからしっかりと形成されていく段階。
だからこそ、子犬ならではのリスクを正しく理解し、丁寧なケアを心がけることがとても重要です。
子犬期の病気リスク | 予防・ケアのポイント |
感染症(パルボ、ジステンパーなど) | 生後2〜3か月頃からのワクチン接種 |
寄生虫(回虫、フィラリアなど) | 定期的な駆虫とフィラリア予防薬の投与 |
低血糖症 | 1日3〜4回の少量多回の食事と栄養バランスの管理 |
関節の発育不良 | 無理のない運動と過度なジャンプや階段の使用回避 |
まず最優先となるのは、感染症を防ぐためのワクチン接種です。
子犬は生まれてすぐは母犬からの免疫に守られていますが、生後2か月を過ぎるころからその免疫が薄れ始め、自分の力で病気と闘う準備が必要になります。
パルボウイルスやジステンパーといった重篤な感染症は、この時期に多く発症するため、獣医師と相談しながらワクチンスケジュールをきちんと守りましょう。
また、寄生虫対策も忘れてはいけません。
とくにフィラリアは、蚊を介して感染し、心臓や肺に大きなダメージを与える深刻な病気です。
春から秋にかけては、毎月の予防薬が欠かせません。回虫やノミ・ダニなどの寄生虫も早めに駆除・予防しておくと安心です。
さらに、子犬は血糖値が安定しにくいため、食事は1日3〜4回に分けて少しずつ与えるのが理想的です。
食事の間隔が空きすぎたり、エネルギー不足が続いたりすると、低血糖を起こすリスクがあります。
急に元気がなくなる、震える、ふらつくといったサインがあれば注意が必要です。
そして、骨や関節が成長途中のこの時期に、過度な運動や段差の昇り降りを繰り返すと、将来的に関節のトラブルにつながることがあります。
ラブラドールは関節系の疾患になりやすい犬種でもあるため、遊びや運動は“無理なく・楽しく・適度に”が基本です。
ラブラドール なりやすい 病気 を予防するためにも、この「子犬期のケア」は、まさに一生の健康の出発点。
今この時期にできることを、丁寧に積み重ねていくことが、愛犬の未来への大きなプレゼントになるはずです。
ラブラドールの成犬期に多い病気と対策
成犬期のラブラドール レトリーバーは、もっとも活発でエネルギッシュな時期を迎えます。
身体も心も充実しているからこそ、つい「健康そのもの」と感じてしまうかもしれません。
しかし実はこの時期こそ、関節や皮膚、耳、そして体重管理など、見落としがちなトラブルの芽が潜んでいるタイミングでもあります。
しっかりとしたケアを続けることで、愛犬の元気な毎日を長く守っていくことができます。
病気リスク | 対策方法 |
関節疾患(股関節・肘関節形成不全) | 適正体重の維持、激しすぎない運動 |
皮膚炎・アレルギー | こまめなブラッシング、犬用シャンプーでの皮膚ケア |
外耳炎 | 週1〜2回の耳掃除と、湿気を残さないようにする |
肥満 | 食事の量と質の管理、毎日の適度な運動 |
まず注意したいのが「関節疾患」です。
ラブラドールは遺伝的に股関節形成不全や肘関節形成不全を起こしやすい犬種であり、成犬期はその症状が出始める時期でもあります。
体重が増えると関節への負担が一気に高まるため、適正体重をキープすることが何よりの予防になります。
また、運動は健康維持に大切ですが、過度な走り込みやジャンプなどは逆効果になり得るため、適度で継続的な内容に調整しましょう。
次に、皮膚と耳のケアもこの時期の大切なポイントです。
ラブラドールは皮膚がデリケートで、アトピー性皮膚炎やアレルギーによるかゆみ・脱毛が起きやすい犬種です。
定期的なブラッシングと月1〜2回のシャンプーで皮膚を清潔に保ち、異変に気づきやすくなります。
外耳炎もまた、ラブラドールに多いトラブルのひとつです。
垂れ耳で通気性が悪く、湿気がこもりやすいため、週に1〜2回の耳掃除で清潔と乾燥を保つように心がけましょう。
水遊びやシャンプーのあとは、丁寧に耳を乾かすことも忘れずに。
そして、成犬期はとにかく食欲旺盛。
POMC遺伝子の変異など、太りやすい体質を持つ子も多く、油断するとすぐに肥満傾向になってしまいます。
肥満は関節疾患だけでなく、糖尿病や心臓病といった深刻な病気のリスクも高めるため、食事と運動のバランス管理が欠かせません。
ラブラドール なりやすい 病気 の多くは、この成犬期に芽を出しやすくなります。
だからこそ、今しっかりとしたケア習慣を身につけておくことが、将来のシニア期の健康にもつながります。
「今は元気だからこそ、今こそ守ってあげたい」——そんな想いを大切に、日々のケアを続けていきましょう。
ラブラドールのシニア期に気をつけたい健康管理
年齢を重ねたラブラドール レトリーバーは、外見こそ若々しく見えても、体の内側では少しずつ変化が始まっています。
シニア期は、これまでになかった病気が現れやすくなる時期。
「元気だから大丈夫」と思っていても、目に見えない不調が進んでいることもあるため、日頃からの細やかな観察と定期的な検診がとても大切です。
病気リスク | 健康管理・予防方法 |
白内障・PRA(目の病気) | 定期的な眼科検診、目の異常に早めに気づく意識 |
悪性腫瘍(がん) | しこりや体調変化の観察、年2回以上の全身検査 |
心疾患 | 心電図検査、無理のない散歩など適度な運動 |
関節炎 | 適正体重の維持、関節サポート成分を含むサプリメントの活用 |
認知症(認知機能の低下) | 規則正しい生活、脳を刺激する遊びやコミュニケーション |
まず注目したいのは、視力に関わる病気です。
シニア期のラブラドールでは、白内障やPRA(進行性網膜萎縮)といった目の病気が増えてきます。
「つまずく」「物にぶつかる」といった様子が見られたら、早めに動物病院での眼科チェックを受けましょう。
さらに注意が必要なのが「がん」です。
シニア期になると、悪性腫瘍の発症率が一気に高まります。
体を触ったときに「しこり」がないかを定期的に確認し、年2回以上の健康診断(血液検査やレントゲン検査など)を習慣にすることが、早期発見につながります。
また、心臓病や関節の痛みなど、見えにくいトラブルもこの時期に増えてきます。
特にラブラドールは体格がしっかりしているぶん、関節にかかる負担も大きく、肥満や運動不足が関節炎の原因になることも。
体重のコントロールと、無理のない運動がポイントです。
近年では、犬にも認知症(認知機能不全症候群)が見られるようになってきました。
「夜鳴きが増えた」「ぼんやりしている時間が長くなった」などの変化は、加齢による脳機能の低下かもしれません。
規則正しい生活や、脳を使う遊び、スキンシップを意識することで進行をゆるやかにできることがあります。
ラブラドール なりやすい 病気 の多くは、まさにこのシニア期に現れます。
でも、だからこそ「少しの変化に気づいてあげること」「できることを無理なく続けること」が、愛犬の安心と健康を支える力になります。
大切なのは、毎日をていねいに、愛犬らしく過ごせるよう寄り添ってあげること。
年齢を重ねた今だからこそ、いっそう深くなる絆を感じられる時期かもしれませんね。
まとめ|ラブラドールと健康に暮らすためにできること

ラブラドールに多い病気について、ここまで詳しく見てきました。関節のトラブルや皮膚炎、耳や目の病気、さらには腫瘍やてんかんなど、さまざまな健康リスクがあることがわかります。ですが、多くの病気は、日々の観察と早めの対応によって予防したり、進行を遅らせたりすることができます。
なかでも重要なのは、「いつもと違う」と感じた変化を見逃さないことです。食欲や排泄、歩き方や仕草など、ささいな変化でも早い段階で気づくことで、より良い対応につながります。何か気になることがあれば、迷わずかかりつけの動物病院に相談するのが安心です。
また、適正体重の維持やバランスの取れた食事、年齢に合った運動、定期的な健康診断、ワクチンや予防薬の管理など、日々の積み重ねが健康寿命を大きく左右します。家族の一員であるラブラドールにとって、こうした毎日のケアが何よりの安心材料になるはずです。
健康維持のポイント | 具体的な方法 |
日常的な観察 | 食欲、排便、行動の変化をチェック |
適正体重の維持 | 食事量の管理、定期的な体重測定 |
適度な運動 | 年齢と体力に応じた運動 |
定期的な健康診断 | 年1〜2回の検診 |
予防接種・予防薬 | ワクチン接種、フィラリア予防など |
ラブラドールは、人懐っこくて賢く、家族に深く寄り添ってくれるパートナーです。そのかけがえのない存在と、これからも元気に過ごしていけるよう、日々のケアを大切にしていきましょう。
健康管理やフード選びで悩んだときは、ペッツメイト公式サイトでも情報やアイテムを紹介しています。暮らしのヒントがきっと見つかりますので、よろしければご覧になってみてください。
飼い主さんとラブラドールの毎日が、これからも笑顔と安心に満ちたものでありますように。私たちペッツメイトも、その暮らしにそっと寄り添い、いつでもお手伝いさせていただきます。